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takashimazさんの鏖呪ノ嶼の長文感想

ユーザー
takashimaz
ゲーム
鏖呪ノ嶼
ブランド
CLOCKUP
得点
78
参照数
1004

一言コメント

文鳴編>>>吐月編。期待していた以上にグロテスクなシーンが少なかったので少し残念。ただHシーンは凄く好き。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

文鳴と槐の関係性が大好きだから、必然的に文鳴編のほうが記憶に残っている。
あとクソガキビジュアルの文鳴可愛すぎだろう・・・。
あんな生意気な顔面と出で立ちなのに、純粋に槐を愛して、オッサンになっても珠夜にそれを重ねているのがいとおしすぎる。なんてかわいそうな人生なんだ・・・。
槐の生い立ちも凄まじくて、珠夜の次に好きな人です。


恋とか好きとか、そういうものではない和姦シーンがとてもよかった。
珠夜と文鳴の恐怖を和らげるためのシーンとか、偲と吐月の信頼を得るためのシーンとか。

あと最後まで珠夜と結ばれることのなかった不二彦がかわいそうでかわいそうで忘れられない。
こんなにも純粋に珠夜を想って守っていたのに、目の前で輪姦されて、自分は性器を破壊されて、なんて最期だよ・・・。
珠夜が最期(死んではいないが)求めたのが、幼少期から好き合っていた不二彦ではなく文鳴だったところとかに、私では言葉に出来ない良さが詰まってました。最高・・・。
しかもあんな地獄を耐え抜き生還した精神力。文鳴を信じ続けた強靭な心、凄い。私の大好きな女として今後は珠夜の名前を挙げることになるだろうな。


偲もカノも大好きだけど、やっぱり文鳴と槐の関係性、
珠夜と不二彦の関係性、そこにかかわってくる文鳴の存在が大好きなので、
文鳴編のほうが好みでした。

結末も、文鳴編のほうが良かったな。
吐月編での文鳴はあっけなく死んでしまっているし、文鳴編から読んだ私としては結構残念なポイントだった。
文鳴編のラストはずるくない?文鳴優遇されすぎじゃない?文鳴と吐月はメタ的な意味で結構平等だと思っていたけど、文鳴編のほうが力が入っていたような気がしなくも・・・。まあ文鳴も二ツ栗の人間なので、物語的にそうなって仕方ないのかな。
勝手に平等だと思ってたから、そっかー・・・となった。まぁいうほど不満でもないけども。





2024.06.08追記
プレイ後の余韻がなかったため88→78
に変更。
面白くなかったわけではないのだけれど、もう少し〝唯一無二〟感が欲しかったかも・・・。

昏式龍也さんと和泉万夜さんがシナリオを担当されていると知って期待しすぎたことは否めないし、
「地獄に最も近い場所」というキャッチコピーを素直に受け止めすぎたのかもしれない。
〝地獄〟にしては個人的にグロテスクな描写が少なく、カノと珠夜のシーンが使いまわしだったので残念だったし、マゴベのほうがグロテスクで「地獄だなぁ・・・」と思ってしまった。
もちろんグロテスクなものがすべてではないが、若干肩透かしを食らったなという気持ちもあって複雑。