莉佳→真白→みさき→明日香の順にプレイしたが私には合わず。明日香→莉佳→真白→みさきの順にやっていたら100点を付けられたかもと思うと後悔してもしきれません。でも白瀬みなもには100点あげます。大好き。
ところで、明日香√って急にライターが変わりましたか?(複数ライターなのは承知の上)
・明日香√への不満
純愛という枠に入るであろうこの作品で、
莉佳、真白、みさき√を終えての「エロゲ」としての感想は、Hシーンまでもがよく出来ているな、というものでした。
以前、クリエイターの方とお話をさせて頂いたときに(蒼かなのライターではない)、
「Hシーンが重要ではない物語でHシーンに意味を見出すことは本当に難しい」ということを聞いていたので、
蒼かなも、恋をして付き合ってHをする、という点においてはHシーンは重要と言えるが、物語の展開的に必須かと問われると、きっとそうではないですよね。恋を描く過程で体の関係は必ずしも描かなくていいものです。
だからこそ、莉佳、真白、みさき√のHシーンは、キスや前戯から入っていて、
主人公からキャラクターへの愛、制作側からキャラクターへの愛を感じられて、本当に楽しくて幸せな気持ちで読んでいました。ヒロインの反応を見ながら進めて行く主人公もよかったです。
ですが明日香√って・・・。
今までどちらかというと慎重で、ちゃんとヒロインを想っていた主人公、明日香√の初H前で急に強引すぎじゃ?
尺もほかより短いし、明日香も初めてで何もわからないといいつつ、あんなに乱れて。
ここにきてそれは、本当に私の好みとはかけ離れていてショックでした。
ほかの子たちにもそういうHなシーンの乱れというか、淫乱要素があるなら別だけど、なんで明日香だけ・・・。いやそういう子だと言われたらそれまでだけど、私はこんな子だと思っていなかったのでショックがデカい。
教会Hも、急に!?そこで!?する!?
大会前日(前々日だっけ?)なのに教会といういつ誰が来るともわからない場所で、明日香にキスされたからって、やる気満々モードに入る主人公猿すぎる。
他3人の物語の展開としては自然に導入されていたHシーンが、明日香√では本当に蛇足になっていて、ショック以外の言葉が見つからない・・・。
トビウオくん抱き枕オナニー(仮)も、やるならやるでちゃんとオナニー描いてほしいし、電話で声聞きながら・・・とかもちゃんとしてほしかった。なんやねんあそこまで来た女が大好きな人に優しい言葉かけられただけで満足するかよ。初Hであんなに乱れてるんだぞ!?許されん。淫乱に描くなら描くで最後までやりきれ。
明日香のことは好きなのにHシーンが好みじゃなさすぎて本当に落ち込んでます。一生引きずる。
というような要素も含めて、私的には明日香√を一番最初に回していれば若干解決していたことなのかも、と思うと悔しくて仕方ないです。メインヒロインは一番最後にとっておきたい性分が仇となりました。
物語的に、明日香√での明日香以外のキャラは完全脇役と化しますが、ところどころで他√を匂わせるような主人公の発言(「もし俺がみさきの専属になっていたら・・・」等)があったので、最初に明日香√をやり、〝天才〟の話を消化したうえで、〝努力〟の話を読んでいたら、こんなにモヤモヤした気持ちのまま終わらずに済んだのだろうと思います。
(明日香が努力していないといいたいわけではありません)
ラスボス乾とのシーンがあるので最初に回すのも実際どうかとも考えましたし、明日香を最初にプレイすることを推奨するわけでは全くありません。
ただ、「エロゲ」として蒼かなを楽しみたかった私は、明日香を最初に、みさきを最後にやりたかったなというだけで。
あとは、明日香の髪飾りの話も掘り下げがないし、乾やイリーナの詳細もなかったので、
メインなのにこの話の構成はどうなのだろうと甚だ疑問です。
特に乾やイリーナの過去がもう少し明かされれば感情移入出来てもっと楽しめたのになと・・・。
髪飾りも、もしかしたら明日香が過去に出会っていたのって現在の知り合い?とも思ったけどそういうわけではなくて。なのに最終的に明日香が頼ったのがその髪飾りなことに納得がいかない。誰なんだ。
明日香VS乾の試合、
今まであんなにも信頼関係を築いてきた乾とイリーナだったのに、ポッと出の明日香の「楽しい」に引っ張られてセコンドであるイリーナを無視して自己判断する乾も、なんだか説得力に欠けるよなと思えてしまい。
もちろん、FCを楽しむ明日香の姿は魅力的だし、乾だって心の底ではFCを楽しみたいと思っていたのかもしれないけど、あんなに圧倒的立場で描かれていたのに、イリーナを無視して簡単に明日香に篭絡されたのも納得いきません。乾がイリーナを疑う場面なんかも一切なくあの判断は、イリーナがあまりにもかわいそうで・・・。
バランサーを切ってどうのこうのの試合展開は、「???」とはなったものの、
まあ、そこまでしないとアレには勝てないし、うーん、許容範囲なのかも・・・、と結構無理やり自分を納得させています。
ただ、好みかそうでないかの話をするのなら、あの試合の結末、明日香√の展開は全く好みではありません。
私はみさき√と真白√が好きです。
私は泥臭い努力!友情!挫折!嫉妬!復活!が好きなんだと思います。
あとは佐藤院麗子の扱い。
明日香VS乾の試合直前、負けて号泣する佐藤院、解釈違いすぎて混乱した。
あのシーン入れる必要あったのかな・・・。
佐藤院麗子は、人前であんなにギャン泣きして泣き言を言う人?
「圧倒的・乾」を見せるためなのだろうけど、どうしてもこのシーンに必要性を感じず、モヤモヤ。
佐藤院麗子がトップレベルで好きなので余計に。
・莉佳√
人間関係の表現の仕方が素晴らしかったです。
莉佳は、佐藤院は下の名前を呼ばない、壁があるかも・・・と言っていたが、
見事試合に勝った莉佳を下の名前で初めて呼ぶ、という展開には涙しました。
この二人の関係性大好きです。
黒渕霞が大好きなんだけど、大好きだからゆえに、
彼女が行ってきたラフプレイがすべて学校・監督の所為にされているのには納得がいきませんでした。
燻っていた霞にラフプレイを与えたのは学校側かもしれませんが、幼少期からの霞を思うと、そんな一言でまとめるな!と思ってしまう。与えられたものを最大限自分のものにし闘ってきた霞を馬鹿にすんなと。
でもまあこれも、あくまでも莉佳√の最後に導入された「チームメイトたちから見た霞の姿」を部外者(プレイヤー)である私が見た感想なので・・・、私がここまで怒るのはお門違いの気もします。すみません。
チームメイトからはそう見えていたよという話だし、莉佳√で別にそこを黒く暗く掘り下げなくてもいいもんね。私が突っかからずにいいハッピーエンドだったね、で終わればいい話ですよね。
・真白√
まず「小さくても努力」というタイトルが本当にぴったりの話で大満足です。
真白の出来る範囲の、等身大の、精一杯の努力。
だし、とにかく真白が可愛くて私ニコニコニコニコ。一生ニコニコしてた。
みさきと向き合うため、自分の出来ることを精一杯に努力する凡人の姿が大好きでした。
Hシーンもイチャイチャも本当に素晴らしくて、つんつんしたキャラが恋を自覚してデレる破壊力半端ね~を身に染みて感じた。最強。
虎魚と真白の関係性も凄く良くて、
二人ともちゃんと距離感をわかったうえで、でも若干みさきに嫉妬したり、自分じゃ真白の思う関係性にはなれない・・・と思う虎魚ちゃんが可愛くて大好きだし、そこに絡むお姉さまも素敵すぎた。ああいう百合みたいな関係好みではないんだけど、真白にはみさきがいたように、虎魚にも繭がいてよかったなと思います。
ファミレスでのストーカー繭好きすぎ。一生虎魚と仲良くいてくださいお姉さま。
・みさき√
私には「蒼の彼方のフォーリズム」という物語として、このお話が一番しっくりきました。
明日香を「バケモノ」というみさきや、ダメだと思いつつそれに同調する主人公、みさきと主人公の過去とか、本当に一番好きだった。
ライターもこれをメインにしたかったのでは・・・?と思うような力の入れよう。
才能あるものに嫉妬するみさきが人間臭くてよかった。
「明日香が負けるところを見てみたい」と言ってしまうみさきだけど、ちゃんと「明日もあたし、がんばるから」と言えるようにまでなったことに大号泣。
主人公の過去を克服する過程やみさきとの関係性がとても読みやすく描かれていたと思う。
それに誰よりも何よりも、白瀬みなもの存在がデカすぎる。
覆面選手の「死ぬがよい!」大好きすぎて一番好きなキャラ。
晶也への好意を隠しもせず、嫉妬し、泣いて、怒って、でもみさきの才能を認めて協力するみなもの姿に涙とまらなかった。
自分が誰かより劣っているということ、努力を重ねて悔しくて泣いて泣いて怒って傷ついても、それでもライバルを賞賛し応援出来るみなもちゃん、絶対に報われてください。
優しすぎるがゆえにみさきにキツいことを言えないからって、ボイスチェンジャー使って悪口言う姿愛しすぎて無理。不味いプロテインわざと差し入れしていやがらせするのも、それをちゃんと告白して次は飲みやすいプロテインを差し入れするのも、可愛すぎだろ。なんでみなも√ないんですか?
人に飛ぶ姿を見られたくないって主人公には言いつつ、ちゃんと公式大会にも参加して、陰で努力し続けていたみなもちゃんにスポットライトを当ててください・・・。FD待ってます。
その姿も幼少期からの主人公への憧れで成り立っているのよすぎ。誰よりも最初に主人公のことを意識していたのがみなもって、あんまりにも・・・あんまりにも・・・つらい、けど、だからこそみなもちゃんのこと大好きで本当に幸せかも。
白瀬みなも、ずっとずっと幸せであれ。
サブキャラが魅力的すぎて、好きなキャラ、上から、
白瀬みなも、佐藤院麗子、黒渕霞、なの、ちょっと・・・ごめんすぎる。
メインで言うと、圧倒的真白、次いでみさき、莉佳も√ではすごくかわいかったし、明日香は~共通くらいまでが本当にドタイプでした。
男キャラは部長が好き。
部長の「俺の夢ってのはな、久奈浜FC部の地区大会優勝、だよ」という言葉が大好きでして、もちろん個人的な目標は別であるとは思うんだけど、一人しかおらず部ではなくなってしまったFC部をずっと一人で守ってきたのかと思うと、好きすぎて涙止まらん。
明日香VSみさきの試合で、「優れたプレーが出たときに拍手をしたら、結果的に勝者のことを多く応援していたことになる・・・(うろ覚え)」と言って、無言で観戦する姿もよかった。いつもはあんなに熱いのに・・・。
この作品には絶対100点をつけてやる!くらいの勢いでプレイした結果、明日香√が好みに合わず、
だいぶモヤモヤした読後感にはなってしまったものの、最高峰の作品であることに変わりはありません。