賛否が分かれている後半の展開が個人的に好きだったので、右肩上がりに面白くなっていく物語という印象だった。前半の粗削りな部分のおかげで後半の展開が輝いていた。この物語に4・5章を組み込んでくれたライターには感謝しかない。
史実を知っていたので、１・２・３章の展開は、まあそうだろうな・・・という気持ちで常に進めていた。
そのうえ、このライターの書く文章が合わないなとは最初から感じていて（句読点の位置がおかしい・語尾に「？」が異常なほどついている等）、読み進めるのがなかなかにつらく、何度も読む手が止まってしまった。
あとＨシーンの主人公の塗りとかどうにかならんかったんか？
それでも前半では特に３章はとても良かったし、ここで終わっていればという意見ももちろんわかる。
でも私は、４章の清水一学に心を打たれた。
なによりも、今までは史実に則って描いてきた話を急にひっくり返し、そのまま進めて行った制作側の勇気に拍手したいし、
１・２・３章があったからこそ、５章のハッピーエンドが沁みた。
「忠臣蔵」の話であった前半を、
「忠臣蔵 46＋1」の物語へと昇華させた後半。
もう覆すことのできない出来事だからこそ、こんなハッピーエンドになるとは思っていなくて、本当に良かったと思える結末だった。
史実をもとにしているからこそ、せめてラストは画面の中で生きているキャラクターたちには笑っていてほしいと思っていたから、本当に本当に大満足です。
そしてそれを主人公の手で成し遂げて、主人公がいたからこそこの未来を掴むことができたと思うと、最後の最後、主人公をちゃんと好きになることができてうれしい。