終わりよければすべてよし、という言葉で片づけるには道中本当に苦痛で何度投げようかとも思ったが、終盤に焦点が当たるキャラクターとその結末が素晴らしかった為、苦痛だった過程は忘れようと思います。
最初に言わせてください。
三世村正のメイド服に10億点つけます。ありがとうございました。
それから起承転結の〝承〟と〝転〟の部分は私の中ではなかったこととします。あまりにも苦痛だったので。何度睡魔に襲われたかわからない。
〝起〟と〝結〟のみの点数です。冒涜だとは重々承知の上、中2つに点数をつけてしまうと、本当に60点台になってしまうので・・・。
最初は景明の存在や村正のこと、そもそも事前情報ほぼなしでやっていたのでヒロインの顔や名前すら知らず、
この先どうなっていくんだろうという期待感でいっぱいだった。
でもいろんなものが明らかになっていくにつれ、私の想像していたものとは微妙にズレているな・・・と思うような展開しかなく。
香奈枝√、序盤の引き込み、景明が香奈枝の手をとり殺してくれというシーンの威力がデカくて期待していたのに、香奈枝が殺人を犯す理由ってそういう・・・そういうタチというか、サガというか・・・なんだ、となってしまい。
光がああなった理由も、特段感情移入も出来なければ、特段恨んだり嫌悪するような要素もなく・・・。最悪な一言で片づけると、光という存在は凄くどうでもよかった。
一条にいたっては、理解できそうでできない、好きなのに大好きとは言えない描写ばかりされ。(これは文章の相性のせいです絶対的に)
強いて言うなら一番茶々丸がよかったな、でもよかったなレベル、すべてがあまり記憶にない。
萌えられそうで萌えられないもどかしさと一生闘っていた。
このゲームに大きな萌え要素を期待したらいけないとはわかりつつも、やはり自分にとってヒロインは魅力的であるに越したことはないだろう。
とにかく感情が動かされる部分がなく、ただただ文章を読むだけで、気づいたら後半であった。
むなしい。
なによりも、本当に文章が読みにくい。合わない。頭に入ってこないので理解できない。中だるみしたり、私が低評価している部分の原因はほぼこれ、文章。
まがりなりにもエロゲが趣味で、文章を読むことが好きだったので、自分で自分に絶望している。
戦闘シーンも、せっかく格好いいムービーや演出が入るのに、冗長な文章で「結局なにをしているの?」となることが多く・・・。もう少しスマートに、スタイリッシュであれば、楽しく読めた気がする。
劔冑のビジュアルもすべて好きだからこそ、戦闘描写が残念で仕方ない。
この際宇宙に吹っ飛ばされるとか過去や未来を行き来してしまうとか月が割れてそのままだとか、そんなことはどうでもいいんです。
光のことももう、いいんです。
悪鬼編が大変すばらしかったので、もう本当に過程はどうでもいいんです・・・。
雪車町を殺し、村正をも手にかけてしまうエンドも、
自分で自分の歩む道を決め、村正とともに〝悪鬼〟となるエンドも、どちらも文句なしでした。
そもそもが、事前情報ほぼなしとは言ったものの、どこの誰かもわからなかった三世村正と二世村正のビジュアルに惹かれプレイした面が大きいので、
想像以上に萌えを感じられた三世のキャラクター性とHシーン、なによりもメイド服(ガチでこれがデカい)、
景明との唯一無二の関係性、三世が景明へ向ける大きすぎる感情、
それらをこの目で見られたことへの満足度が高いです。
もともと物語の核となるキャラクター(メインヒロイン)を好きになることが少なかったので、
(過程はどうであれ)ここまで納得のいく、満足感の高い結末の作品に出会えたことでもうすべてを水に流したい気持ちではある。
うじうじしていた景明が、三世村正とともにその選択をし、あのシーンで笑ったことが、本当に素晴らしかった。やってよかったなと思えた瞬間だった。