抜きゲーとして非常に高水準
ヒロイン達のキャラ立ちが素晴らしかった。一人の人間として行動に一貫性があり、違和感なく楽しめた。
終始鼻についたのは、シチュエーションである。まずこの世界はいわゆる3次元と変わらない世界だということに無理があると思う。なんの理由もなくぜんがくという行事が行われていることがきわめて不自然だし、温泉街を裸で歩かされたり、男性集団の前でスピーチさせられたりと違和感のあるシチュエーションがいくつもあった。この世界は高校生になると羞恥心をなくすためどの学校でも遠足感覚でぜんがくが行われますとか、ぜんがくをするにあたっての強烈な理由付けをするとかしないと違和感を拭えない。ゲーム内でもそれぞれの行動に関して理由付けは一応行われていて、登場人物は説得力があって反論できないなぁと毎回納得しているが、偏差値の高い学校に通っている学生があの稚拙な理由付けで納得するのも違和感があった。
この根本的理由の説明に違和感を感じただけで、他の要素は非常に高水準だった。まず、抜きゲーにおいて本番、つまりヒロインとセックスするシーンというのは所謂メインなのだが、このメインのセックスをしないルートがあることに驚いた。様々な抜きゲーをやっているが、セックス以外にここまで焦点をあてておきながら、充実した抜きの要素を完成させられるのは素直にすごい。また、羞恥への拘りが節々に感じられ、羞恥の差分が何パターンもあることにより、よりこの作品独特の雰囲気を味わうことができた。