【修正パッチでバグは直った】個別ルートは攻略ヒロイン以外の出番が少ないタイプ。悠羽ルート「モブのウザさ問題」を除いて全体的に空気シナリオ。「萌えゲーに偽装した抜きゲー」であり全ヒロインが肉食系。積極性と淫乱化の舞阪茉衣がお薦め。
インストール容量は9.79GB (Ver1.02)
●《来宮なのか》
CG24枚 (通常CG9枚+HCG15枚) 回想7枠(本編5回+エピローグ2回)
●《御前崎悠羽》
CG25枚 (通常CG11枚+HCG14枚) 回想7枠(本編5回+エピローグ2回)
●《舞阪茉衣》
CG22枚 (通常CG7枚+HCG15枚) 回想8枠(本編6回+エピローグ2回)
●《掛川葉月》
CG22枚 (通常CG9枚+HCG13枚) 回想7枠(本編5回+エピローグ2回)
その他 CG1枚
合計CG94枚 SD絵はなし 回想29枠
BGM31曲 ボーカル曲は5つ
パッチは必ず当てましょう。
修正パッチを当てるとセーブデータが使えなくなり、ディスクチェックがあります。
Ver1.00とVer1.01のセーブデータが別々になっているのでデータを移せばそのまま利用できるかも(未確認)。
セーブデータは 「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\ま~まれぇど」にあります。
選択肢が出たら「F2」キーを押すとセーブできます。
■■システムSide
『スタディ§ステディ』は2019年3月発売予定でしたが、発売が半年延期しました。
原因は「立ち絵E-mote」にあると推測しています。マスターアップ後に公開された体験版でも強制終了バグが何回かありました。
本作は2つの新システム「立ち絵E-mote」と「ラブリーコール」を導入した影響で開発が難航したと思われます。
(名前呼び機能の正式名称ではないですが、この長文感想では「ラブリーコール」と書きます。)
まず「立ち絵E-mote」。
基本ポーズは1種類です。1クリックで立ち絵が動いた後に必ず同じポーズ・表情に戻るのが違和感ありました。
動いている間はいいのかもしれませんが、静止画として見るとずーーーっと同じ絵なので飽きます。従来のエロゲー立ち絵に慣れちゃうとそう感じます。
頑張って作っているのはわかるのですが、「E-mote」は静止画の上位互換ではないです。
ただ服装は無駄に豊富でした。髪形変更は最後にちょこっとだけ(Hシーン用差分)あります。
Ver1.02でプレイしましたが強制終了は1回もありませんでした。
「E-mote」は重いのでは?と思われがちですがそんなことはなく、動くシステムではむしろ軽いほう。低スペックPCでも全く問題なく動きます。
でもキャラが2人同時に出てくると多少は重くなるかも。前作『お家に帰るまでがましまろです』も同じような重さでしたので気にしていません。
「立ち絵E-mote」用だと思われるファイルがなんと容量5.56GBもあります。10GBエロゲーをプレイするのは多分初めてです。
『ま~まれぇど』さんはずっとEntis系のcotomiエンジンを使用しています。
発売延期している間、体験版をプレイした時は「ゲームエンジンに問題があるのでは?次回作はゲームエンジンを変えてほしい」と書くつもりでした。
でも3ヶ月に渡る製品版ユーザーデバックのおかげでバグは解消されたようです(先人の犠牲者の敬礼!)。
毎回システムが少しずつ良くなってユーザーの声も取り入れているようですし、ちゃんとパッチもリリースされました。
でも『ましまろ』でもADVで最も動作が重いので、やっぱり「次回作ではEntis系のゲームエンジンから出来れば変えてほしい」と書いておきます。
「ラブリーコール」は1つの呼称につき数パターンしかなく、台詞の途中で別のボイスを強引に挿入してくるので違和感がすごいです。
Hシーンで主人公の名前を呼ばないように。
過去に色々あって現在『ま~まれぇど』のヒロインは主人公のことを「先輩」「キミ」などと呼んできます。
だから特に「ラブリーコール」が無くても最初から問題は解決しているわけです。
呼称の種類はかなり多く、ネタ呼称もあったりします。でも「ラブリーコールを導入するの初めてです」ぽい違和感のある出来でした。
ちなみにゲーム中の愛称呼びはそこまで多くなく、エロシーンでも5回前後とかです。デメリットによる影響が少ないのが救いかも。
挑戦してみるのは良い事ですが挑戦が上手くいくとは限りません。まあ両システムとも次回作では消えてそうですね。
Ver1.02はオマケ開放ボタンが付きました。まあシナリオはちっとも面白くないので最初から押していいですね。
■■シナリオSide
ライターさんはなんと11名です。
シナリオ
・吉川芳佳
・水瀬拓未
・ひなぢとり
・雪月陽花
・筆氏名
シナリオサポート
・J・さいろー
・山蕗順平 (CAL)
・ワゴコロ (CAL)
・しげた (CAL)
・高山大河
・田中珠
ヒロイン4人なのにライター5人です。共通担当ライターもいるのでしょうか?
味噌イベント(共通)と芳香剤イベント(《悠羽》ルート)を書いたのはおそらく「吉川芳佳」さんでしょうが、他はわかりません。
「吉川芳佳」さんが『ま~まれぇど』のメインライターなのに先輩ルートだけ主人公の性格がおかしいので、最初からルート間の擦り合わせをする気が無いんですね。
『スタディ§ステディ』に「旅館」「生徒会」「洋菓子店」などの舞台は特に存在しません。各ヒロインはノンテーマの日常系です。
私は物語に何か主題があったほうがシナリオは安定すると思っていました。でも過去作ではテーマを生かし切れていないルートが多かったです(メインでも!)。
4ルート5ライター体制なら各ライターが好き勝手に書けるノンテーマ型も悪くない、と考え直しています。
サポートの皆さんはエロシーンだけを書いていると思われます。なので各エロシーンで性格や口調が変わります。
共通ルート→3~4時間程度
個別ルート→告白するまで2~3時間程度 告白後はエロ連発
所謂「個別ルートに入ると他のヒロインの出番が少なくなる」タイプ。主人公とヒロインの1:1の関係が作れるので個人的には好きなコンセプト(先輩を除く)。
でも開始即分岐型ではなく共通ルートもそこそこボリュームあります。まあターン制で各ヒロインのエピソードをやるだけですが。
一部「短い」との声があるようですが、ボリュームはフルプライス標準を十分満たしています。+エロシーンの長さでお値段以上。
このメーカーはどうせエロしか使わないので、エロまでをもっと短くしてもいい気もしますが、別に抜きパートが阻害されているわけでもなく
『PRIMAL×HEARTS』以降の萌えゲーベースがユーザー受けしているのでこの比率でいいしょう。『ましまろ』のような無駄に長い共通パートもなくなりました。
共通ルートの特徴は何といっても《クーグル》ですね。
主人公の悪友ポジション、主人公の恋愛をサポートしてアドバイスしてくれます。
悪友キャラ(男)はエロゲー界では毎年減少傾向にあります。このポジションを人工知能にするアイディアは素晴らしいですね。
人間ではないものを用意し女の子ボイスをつけるとユーザー需要を満たせるようです。人間の女の子にすると「何で攻略不可なんだ?」と怒られます。
ヒロインを落とす有能主人公を「《クーグル》のサポートによって人工的に作る」。この流れが自然でした。
良いサブキャラだったのに共通ルートのラストでお別れして個別には出てきません。
あまり《クーグル》の出番を増やすとヒロインとの恋愛を割り喰ってしまうと判断したのでしょうか?メリットもデメリットもあります。
●《舞阪茉衣》 75点(萌えゲー基準の点数)
小動物系後輩でもう少し大人しい子なのかと思いましたが、個別では積極性が増して主人公を攻略していきます。
母親のエピソードなど主人公のほうからサポートするイベントも普通にあり、お互いに支え合いながら恋を育んでいく理想的な流れでした。
このルートはギャグはあくまでアクセント程度。恋愛の温かみがあり祝福したくなるカップルでした。
『ま~まれぇど』主人公は恋愛に鈍感の縛りがあるらしく、ヒロインのほうからの告白を強化する意味でのラブレターなのかな?と思いました。
また、パパキャラは毎回気持ち悪いですが、母親や祖母のイベントは感動的で評判いいようです(私は家族愛は好きじゃないんですが)。
◆◆家族愛イベントはままれシナリオの武器になる◆◆と思います。毎作入れたほうがいいですね。
告白後はサキュバス化。常に誘ってくる痴女は、主人公攻略の積極性の延長線上にあります。
エンディングまでにエロ6回はすごいですね。1つ1つが長く、服装差分や連続エロなども分割登録しません。
他の萌えゲーだと分割登録して水増したり、おまけシナリオに回すパターンが増えてきています。「Hをする毎に愛が深まっていく」がエロゲーの理想形です。
と言っても中身らしい中身は特にないです。萌えゲー(風)のヒロイン積極性とエロ回数はこれくらいが標準であってほしい、と思うのは高望みしすぎでしょうか?
●《掛川葉月》 30点(萌えゲー基準の点数)
5月生まれなのに葉月?。エロゲーライターなら『AUGUST』さんの会社名くらい常識であってほしいです。
う~ん。「おっさんみたいな」性格のヒロインに萌えを感じないんですよね。私たちは二次元の女の子を求めててエロゲーを購入しているわけですから。
このタイプはちょくちょく見かけますけど、「可愛くない」「萌えない」が私の感想です。
せめて「友達感覚」や「隠れた乙女ちっくな部分がある」を前面に出してくれればいいのですが、最初から最後までネタに走りましたからね。
告白シーンも告白後にラブレターを渡していますし、エロシーンでもオッサンネタが入ってくるのが残念でした。
●《御前崎悠羽》 35点(萌えゲー基準の点数)
このルートだけ主人公の口調が「ッス」になり気持ち悪いです。
しかしメインライターの担当のようで、《悠羽》ルートだけが浮いているのではなく、他のルートの主人公がマイルドになったと考えるべきでしょう。
主人公もヒロインも別人化しています。リアクション芸人みたいに常に反応がおかしく、ギャグが多いテキストになっています。
「可愛いヒロイン」ではなく「不審人物」に近く、おかしなヒロインであっても萌えるヒロインでは無かったです。(葉月も同じ)。
私は合わなかったですが、人気投票では1位取っているわけで世間一般には評判はいいようです。ここ6作でメインライターですしね。
「このゲームのシナリオは?」と聞かれたら「味噌」と答える人が多いでしょう。空気シナリオよりは特徴のあるシナリオのほうが印象に残るようです。
好みの問題ではなく明らかな問題点はモブの使い方ですね。
主人公とヒロインの恋愛行動に対し周りが実況するのが定番になっています。前作は「ウェーイ」地獄でしたが、今回はモブが一々五月蠅いです。
この実況癖をどうにかしてほしいのと、「恋愛師匠」や「芳香剤」などモブの台詞量が多くてプラスにはなって無いので、削ってほしい要素ですね。
エロパートはさらに別人化してドS先輩に。おっぱいおっぱい。
妊娠嫌いの「J・さいろー」さん担当だけあって手コキやパイズリなど非本番が少し多め。「J・さいろー」さんはそろそろ完全復活してほしいです。
●《来宮なのか》 35点(萌えゲー基準の点数)
1週目向きのヒロインですね。最後にやるんじゃなかったと後悔。
クラスメートAのような空気ヒロイン。
お話好きなどキャラ設定は忠実に守っていますが、それだけでした。何というかただ「指示通りに書きました」だけで彼女だけの魅力が無いんですよね。
恋を自覚すると空回りをする展開とかは、ベタですが食傷気味です。
普段は有能だが恋愛になるとヘタレになる主人公→ヒロインのほうから攻略、の『ま~まれぇど』恋愛の法則を律儀に守っています。
《なのか》は4ヒロインの中で一番性格が弱く、恋愛弱者同士だと盛り上がりませんね。ただ男女恋愛に公平さを求める人には合うかもしれません。
告白後はライターさんが変わったかのように肉食化します。
●シナリオとシステム
ラブレターは最初に攻略した《茉衣》は普通でしたが、他は適切な使い方とは言えず。告白をサポートするアイテムにはなってないですね。
髪形変更はHシーン差分のみです。無駄に差分回収が面倒くさいシステム。
■■エロスSide
モザイクはとても薄いです。一般的なモザイク薄いエロゲーよりさらに周りは小さいです。
(「しげた」さんらChallengers∞Amusement Labの人たちは、『きゃべつそふと』さんのモザイクサイズに助言してほしいです。)
絵は「木場智士」さんのほうがやや上手いですね。
というより「emily」さんは16:9のエロゲー構図に慣れてないのでは?と思わせる特殊構図が多かった印象。エロ漫画家の絵でした。
色々と新しい構図に挑戦するメーカーさんなのはいいですが、今回はカットインが多少減っているため、余ったスペースの有効活用が弱かったです。
それでも人気あるのは「emily」さんの2キャラになるでしょう。やっぱり一番重要なのは表情ですからね。
プラス『ま~まれぇど』のグラフィッカーさん達がHCGの彩色を頑張っています。他の部分は駄目でもエロだけは期待できるメーカーです。
冬ゲーなのに青姦がいくつかあります。「寒い」の概念が薄そうな世界ですね。
ヒロインは前作に引き続き全員肉食です。
そこそこボリュームある萌えゲーパートでは大人しいヒロインも、告白後はサキュバスになります。このギャップが「萌えゲーなのにエロが濃い」を高めています。
私たちはエロゲーヒロインに「綺麗で完璧な世界」なんて求めていません。主人公の前では思いっきり乱れてください。
朝までドロドロになるまでセックスし続けレ●プ目になるシーンが各1つずつあります。
先輩だけS度がやや高め。偽母性プレイもいくつか。
■■総評
一見『LOVELY×CATION』のような恋愛SLGにも見えますが、そんなことは無く。
普通の萌えゲーに「ノンテーマの日常系」「個別に入ると他のヒロインの出番が少なくなるタイプ」を加えたものです。
「E-mote」や「ラブリーコール」など新しいシステムに挑戦してみましたが、大きく失敗しています。バグはパッチ当てれば問題ないです。
萌えゲーとして見ると《茉衣》は2人のらぶらぶが深まっていくシナリオが良く、他3人は恋愛よりもギャグを強めているのでラブ薄めで残念です。
告白後に急にヒロインが淫魔化して、えろえろなゲームへと変身します。
おまけ開放ボタンがついているので本編をプレイする必要はあまりありません。ライターさんが11人もいるのでキャラに感情移入できるゲームでもないですしね。
「『スタディ§ステディ』は抜きゲーだ」の認識で購入しましょう。
ここのゲームは結構買っているんですけど、萌えパートについてはいつも酷評しています。
購入動機が絵買いだったり、エロ買いだとしても、シナリオに言及しています。
「いつものままれ」と書いてもいいのですが、過去作をやった事ない人もいるでしょうし、続編ではないので、できるだけゲーム個別の(ルート毎の)感想を書きたい思いはあります。
・秋吉ねここ (恋色マリアージュ)
・葛城璃杏 (星ノ音サンクチュアリ)
・神流歌奈 (PRIMAL×HEARTS)
・栗生真白 (PRIMAL×HEARTS2)
・朝霞汐 (お家に帰るまでがましまろです)
・舞阪茉衣 (スタディ§ステディ)
毎作品1人は当たりヒロインがいる気がします。そしてライターさんはバラバラという。
「エロに力を入れている」と公言している『ま~まれぇど』。大量ライターによる萌えパートが安定するのはいつの日になるのでしょうかね?