【犬になって飼われたいっていうのも愛情だよ！】共通「非本番」→個別「本番」 のいわゆる「アトリエかぐや型」。抜きゲーなのにエロの尺が短いのが致命的であまりエロくない。モテモテ・ハーレムの優しい世界観は良かった。
インストール容量は3.14GB (Ver1.2)
●《天咲彩愛》
ＣＧ20枚 (通常ＣＧ３枚＋ＨＣＧ17枚) 回想17枠
●《宮之上環奈》
ＣＧ20枚 (通常ＣＧ４枚＋ＨＣＧ16枚) 回想15枠
●《里神ゆり》
ＣＧ19枚 (通常ＣＧ３枚＋ＨＣＧ16枚) 回想16枠
●《松永・A・恋》
ＣＧ３枚 (通常ＣＧ０枚＋ＨＣＧ３枚) 回想３枠
ＳＤ絵 ９枚
合計ＣＧ62枚 回想51枠
ＢＧＭは18曲 ボーカル曲は５つ
シナリオ→７人
原画→４人
線画→９人（ゴースト原画か差分担当かよくわかりません）
『自宅すたじお』さんの商業デビュー作『ナデレボ!』は「死のアルファベット３文字」の感想がちらほらあり評判は悪かったようです。
それから抜きゲーブランドに移行して１年２ヵ月で発売。人海戦術で作ったのがよくわかる完成度がかなり低めな作品です。
システムは吉里吉里2(旧式)。ログジャンプなし以外は大体問題なし。
ＰＣスペック的にアニメＯＦＦでプレイしたのですが、擬音はアニメＯＮにしないと出てきません。
文字装飾がありません、でも文字が読みにくいということはなかったかな？。この３つはＦＤの『リアエロHHH』で改善されています。
あと細かい所ですが「選択肢でスキップを解除するかどうか」の項目が無かったです。
心の中が聞こえるシステムはクリック忘れ多数。他のゲームでもたまに見るこの機能、エロゲーには必要ないと思います。
卑語は無修正。
モザイクは薄め。
汁描写は濃い目。
おしっこの色は残念でした。単調な黄色ではなくもっと水の透明感を！（力説）。
ＣＧ差分がかなり多いのは好感なのですが、ＥＤテロップの謎の線画９人が。
『リアエロ』を説明する時は「アトリエかぐや型」と書くのが一番伝わりやすいと思います。
共通パートはヒロイン全員と非本番のエッチシーン。フェラや手コキ、パイズリが中心です。
個別ルートは本番が中心となります。
ハーレムルートはなし（３Ｐシーンは１つある）。流され系主人公がヒロインを選ぶ話なので入れるのが難しかった？複数原画で大変だった？
１シーンにつきＣＧ１枚が基本です（※《環奈》のアナルセックスだけ２つのシーンを１つでカウントしました）
このタイプは前半は主人公が微Ｍ男ですが、後半はガンガン攻めるのでちょっと違和感。
前半と後半のエロがはっきり異なるので性癖が片方にしか刺さらないんですよね。私は女性器のほうが好きなので本番が好きです。
ＣＧ１枚ずつだと後半エロに「前戯」がないのもマイナス。
『アトリエかぐや』さんがかつてエロで天下を取った理由の１つに「エロの尺が長い」があります。
00年代前半のエロは短いものが主流でした。１社だけ飛びぬけて長かったです。それから15年以上経ってすっかりエロゲーのエロは長くなりました。
『リアエロ』で一番ダメなところはエロの尺の短さにあります。
２～３回戦が基本で汁描写は頑張っていますが、主人公が早漏で特に１回目の射精をした後に連射モードに入ることが多いです。漢ならもう少し耐えてほしいです。
抜きゲーはエロが使えるかどうか、が一番の評価点になるでしょう。
「尺の短さ」でエロが微妙に薄い。これが致命的な欠点ですね。もっと抜けるライターさんを連れてきてください。
ヒロインはいきなりエロから入るのでキャラは激薄。ADVパートもそこそこ長さがありますが、いいからエロを長くしてくれと思う場面多数。
シナリオは「抜きゲーですから」というレベルで非常に悪い。色々突っ込んでもいいのですが抜きゲーになので。
１つだけ書きたいことは、《ゆり》ルートの学園祭出し物を決めるシーンと壁フェラ。ここ明らかにテキストがおかしくパッチ当てても直りません。
何で主人公がモテるのかわからない系の「モテモテ・ハーレム」。
でも主人公をディスるシーンがほぼ皆無なんですよね。サブキャラは主人公の恋愛を応援してくれます。他人を攻撃しないのでとても優しい世界です。
今時のエロゲーは「他人をディスる」「マウントを取る」「ネガティブ」など恋愛ゲームなのに痛々しいものばかり。
こういう旧来の世界、エロゲー独独の優しさが残っていて安心しました。
「リアルエロゲー」のタイトルは「ただの抜きゲーみたいな世界」と取ってＯＫです。パロディではないですね。あまり気にしなくていいです。
変態さは抜きゲーならこんなものでしょう。《彩愛》のザー飯はちょっと引き、《ゆり》の尿多めはむしろ望むところだ。
《環奈》は普段は引き気味なのにエロだけドＳなので違和感が凄い。ギャップで抜きたい人向け。あとヒロイン３人ゲームに貧乳枠を入れてほしくなかった。
キャラ的には変態大好きなので一番気楽な《ゆり》がいいのですが、《ゆり》は２回戦が中心で一番エロくないです。
そしてＭ属性は無いのに《環奈》が一番エロく感じる。悔しいけど感じちゃう（ﾋﾞｸﾋﾞｸ）。
《ゆり》＞《彩愛》＞《環奈》 キャラ
《環奈》＞《彩愛》＞《ゆり》 エロス
《ゆり》＞《彩愛》＞《環奈》 おっぱい
《彩愛》＞《ゆり》＞《環奈》 声優さん
どれも一長一短というか、飛びぬけてストライクなものがなかったです。
インパクトの強いタイトルで2017年の抜きゲー上位にランクインした本作。
でもエロテキストの弱さから「ここがエロい！」の特徴が足りない作品でした。まあおっぱいとエロの数はあるのでそれなりに使えるレベルではあるのですが。
シナリオゲーや萌えゲーはエロゲー批評空間などを見れば良作がすぐわかりますが、抜きゲーの情報って集めるのが難しいですよね。
とても優しいハーレムゲームなので人生に疲れた時にどうぞ。
抜きゲー入門にも悪くないと思います。