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t2さんの妹ぱらだいす!2 ~お兄ちゃんと5人の妹のも~っと! エッチしまくりな毎日~の長文感想

ユーザー
t2
ゲーム
妹ぱらだいす!2 ~お兄ちゃんと5人の妹のも~っと! エッチしまくりな毎日~
ブランド
MOONSTONE Cherry
得点
75
参照数
592

一言コメント

◎「絵の構図が安定」「シチュエーションが多彩」「妹ごとに攻め・受けがはっきりしている」 / ×「エロテキストは並以下」「恋愛とキスがほぼ無い」「トロ顔差分が全然足りてない」 / こんな人にお薦め→「二次元の守備範囲がJS6~JC2くらい」「たまには抜きゲーをやってみたいが下品すぎるのは苦手」

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

インストール容量は4.17GB

●《七瀬桃花》
CG15枚 (通常CG2枚+HCG13枚) 回想12枠 +アニメーション3回

●《七瀬理々奈》
CG15枚 (通常CG1枚+HCG14枚) 回想13枠 +アニメーション3回

●《七瀬柚子》
CG15枚 (通常CG1枚+HCG14枚) 回想13枠 +アニメーション3回

●《七瀬千春》
CG15枚 (通常CG0枚+HCG15枚) 回想13枠 +アニメーション3回

●《七瀬しずく》
CG15枚 (通常CG1枚+HCG14枚) 回想13枠 +アニメーション3回

●ハーレム
CG7枚 (通常CG0枚+HCG7枚) 回想7枠

SD絵 14枚

合計CG82枚 回想71枠
BGMは14曲 ボーカル曲は2つ





★数十回起動ごとにディスクチェックがあります★

システムは2013年のゲームでは標準くらい。今だと少し物足りない。
ダイアログ関連の設定できません。

ほぼ1シーン=1CG
初体験シーンのみ連続なので1回想としてカウント。
射精は全シーン2回以上(ほぼ2回、たまに3回)。

エロアニメはOFFできません。つまりアニメエロは静止画が存在しません。
初体験(処女喪失)は全員アニメありです。
低スペックPCでも余裕で動きます。動作軽いです。





抜きゲーについて気合入れて書いてもイカ臭くなるだけなので出来るだけさらっと。


同人作家として活躍している「伊東ライフ」さんがエロのプロデュースをしているので、
基本は「エロ同人誌のシチュエーション集」のような内容です。

原画さんが主体なので、エロシーンに合わせた絵と構図とエロ差分が用意されているのはポイント高いです。
特殊な構図は少なくシンプルがものが多いですが非常に安定しています。「シンプル・イズ・ベスト」ですね。
エロカットインは皆無です。2013年のエロゲーではカットインなしで当たり前ですが、2022年基準だとカットインがほしいと思う場面がいくつか。

ハーレムルートは妹2人ずつと3P×5回の処女喪失。6人乱交はなし。
16:9の絵は3Pが一番合うと常日頃から考えています。2人ずつにしたのは絵的に正解でしたね。

《柚子》だけちっちゃく、ほか4妹はおっぱいおっぱい。
でも精神年齢はみんな低め。夏休み宿題の話が多く受験や将来の話が皆無なので、おそらく兄→中2 妹たち→中1だと思われます。
「年下キャラが好きでストライクゾーンが低め、でも自分はロリコンではない!」と言い張れる人には丁度いい。おっぱい妹だからロリコン回避と言い訳ができます。
「ロリが好きだけどロリ巨乳はもっと好き」な人にはさらにぴったりですね。


同居している妹とひたすらエッチするだけの抜きゲー。
シチュエーションがどうしても被ってしまう中で、「伊東ライフ」さんが色々考えてマンネリを回避できています。
これも特殊シチュは少なく「シンプル・イズ・ベスト」の方向性です。

シナリオはあってないもの。抜きゲーですから。
終盤に誰得シリアス完備です。茶番劇が無駄に長いので未読スキップしましょう。読む価値ゼロですから。


卑語は
桃花、理々奈、柚子→「おち○ちん」
千春→「ち○ぽ」
しずく→「ち○ちん」
で固定です。
1シーンで呼び方がコロコロ変わる他の抜きゲーは多いです。本作はキャラ属性を大事にしているエロゲーです。



《理々奈》と《柚子》は ■妹→受け■ ■兄→攻め■ で一貫しています。
逆転シチュは皆無です。本当に1つもありません。
他の抜きゲーでは非本番と本番で攻め受けが変化するなど一貫せず「エロければどっちでもいい」をよく見かけます。
そうではない、キャラの属性を大事にしているのは本当に素晴らしい事です。他のメーカーさんも攻め受けの一貫は見習ってほしいです。

どちらもツンデレに属しますが、ツンがかなり強くデレはほぼありません。
騙したり脅迫してエロに持ち込んでいきます。やっていることはレイプですね★。まあエロを嫌がる描写は皆無なので和姦なのですが。
エロで調教して妹がデレていくこともありません。最初から最後まで同じノリ「ツン90%」です。個人的な感想では「落ちる」がほしかったです。

《柚子》はロリさと貧乳曲線を強調し、《理々奈》はオナニーとアナル属性をつけることで差別化に成功しています。


《千春》は ■攻め受け両方■ 。楽しくエッチ出来ればいいタイプ。
かと言って偏った攻めキャラ/偏った受けキャラではなく、真ん中で安定しています。


《桃花》と《しずく》は ■妹→攻め■ ■兄→受け■ で一貫しています。
《しずく》は属性がわかりやすいと思います。射精管理とお兄様のアナル攻めなど典型的な攻めタイプです。
意外なのが《桃花》で、一番王道の妹キャラに見える第1ヒロインが実は攻めキャラなんです。

この兄貴は兄らしさがありません。
『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します! 』に代表される気持ち悪い(誉め言葉)妹愛はなく、本作のタイトルは「妹」ですが「兄妹の絆」は無いです。
いたずらっ子・悪ガキのような主人公で、むしろ弟キャラに近いんですよ。
なので妹だけどお兄ちゃんを心配してお姉さんぶるキャラ=《桃花》がぴったりなんです。

この子のみ、初体験前からキスがありお互いに「好き」と言いあう関係です。つまり恋人。
『妹ぱら2』の最大の欠点その1は《理々奈》《柚子》《千春》《しずく》と最終盤までキスをしないこと、恋ではないってことです。
本作は妹との恋で悩むようなシナリオ要素は一切ないのですがら、妹兼恋人のダブルパワーのほうがいいに決まっています。
キスは愛情表現で重要、抜きゲーだろうと重要です。らぶらぶはエロさを高めます。
凌辱ゲーや寝取られゲーでも、金髪男とキスをしてトロっと落ちれば興奮度アップです(くやしいっ)。
2013年発売の最大手ゲームでも私はキスしない桐谷華キャラにブランド歴代最低点をつけてます。エロゲーの基本はキス、キスを軽視するものは許せません。

《桃花》ルートは全エロシーンに兄貴の喘ぎ台詞を入れ、「我慢しなくていいんだよ」と優しい言葉+激しく攻めてくれる姿勢に(股間が)感動しました。
また「金玉」発言が多く優しく揉み揉みしてくれます。攻略「されている」と感じます。
2017年くらいに全盛期を迎える「バブみ」は今まで合わない属性だと思い込んでいましたが、初めてママに甘えられたような気がします。
形だけのロリ母性ではない、優しい母性と攻めエロス、愛情が一貫したキャラがとても良かったです。


もう1つ欠点は絵なんです。このゲーム基本絵は素晴らしいのに、アヘ顔やトロ顔がありません。
包茎を剥く差分は完備でエロ差分はそれなりに数があるのに、顔だけは変化が少ない。性的に感じている少し歪んだ表情がない。
エロに何を求めるかは人によって異なりますが、女の子は顔が一番です。抜きゲーではこれが致命的に痛かったですね。
『妹ぱら2』のエロランクは上から3番目の「だいぶ使えた」をつけました。実用性の非常に高い抜きゲーではないようです。

2020年代に入り二次元(同人誌)のババア顔化が急速に進んでいます。設定はロリでも顔は老けているヒロインが増えています。
さらに陰毛なんて誰得属性が流行りつつあります。しばらくは陰毛ブームは止まらないでしょう。ロリコンには辛い世の中になりました。
エロゲー業界は新規ライターさんは一応増えているようですが、絵だけで売れる新規原画が全然入ってこない印象。
この「伊東ライフ」さんの絵はみんな童顔で若々しいのが素晴らしいですね。エロゲーの絵は2013年くらいが一番良かったです。
それだけに顔の差分、トロっとえろく落ちていく顔が無いのがとってもとっても残念でした。





『妹ぱらだいす!2』は基本に忠実な「シンプル・イズ・ベスト」の抜きゲーです。
原画の「伊東ライフ」さんがエロのプロデュースをしていて、
「ユーザーが抜きゲーに何を求めているのか」の理解度が非常に高い(キスとトロ顔の2つを除いて)ので好感度が高いゲームです。

安定性と一貫性が売り。攻め受けがはっきりしていたのが気に入りました。特に《桃花》。
5人の妹は属性が異なるので合う合わないの好みはあるでしょうが、特殊性はかなり低く万人受けしそうなキャラばかり。

しかし尖ったエロさもなくエロテキストは2013年でも標準レベル。アヘ顔やトロ顔がない「下品でない上品な」エロゲーです。
妹ゲーとしては失格。妹ゲーに求めている兄妹の関係は無かったですね。

いかにも抜きゲー初心者向けといった内容。入門向けです。
逆に上級者にはあまりお勧めできない内容です。そこまでむちゃくちゃエロいってわけではないですから。