魅力的なグラフィックを軸に、しっかりと仕上がった良作
まず御敷さんの作を重ねる毎の上達ぶりと、その肉感溢れるエロかわいい作画が見事。
そしてそれを更に美しく綺麗に仕上げるグラフィックチームの仕事ぶり。
ここのCGチームは本当に優秀。
テキストも、テンポ良し、ギャグ良し、エロ良しと基本的に満足した。
姫ノ木あくもさいろーも良い仕事しました。琴羽シナリオの冬雀だけはイマイチ。
結局<メティス>が舞台装置以上のものにはなっておらず、
各シナリオ毎にそれぞれの持つメティスの意味を付属させたストーリーには
なってはいたが、そこで語りきるにはあまりにも世界観やメティスの概念・影響を
持て余しすぎたように思えた。
「スズノネ」の時も魔法・魔力工学という設定を無駄に広げすぎた感はあったが、
まだそれらが登場人物たちの成長や未来へとダイレクトにつながるように上手く纏められていた。
魔法や超能力といった設定が悪いのではなく、
ここまでのものに仕上げられる能力をもったチーム・スタッフなら
設定に足を取られるのでなく、もっとシンプルなテーマで良い物を作り上げられるのでは
ないか───というのが今回残念であり、今後に期待する点。
でも不満よりは満足のほうが大きかった作品。素直に面白かったです。