総合的には粗も多く、凡作の域を出ていない古き良きギャルゲー。しかし、Ever17の片鱗が確かに見られた
ギャルゲー要素を強くしたEver17に近い雰囲気のゲームという印象。アドベンチャーとしての完成度は圧倒的にEver17のほうが上だった。
確かにEver17の片鱗が見られる伏線回収はあったが及ばず。そもそもいづみ√のキュアに入るまでは、ループもののギャルゲーであったので、最後の最後で本気を出したように思えて驚かされた。
しかし、ギャルゲー要素が強いはずなのだが、いづみさんがそこまで魅力的に感じられなかったのが残念。私は年上好きではあるが、好みの属性であるにもかかわらず刺さらなかった。
途中まで億彦を全く好きになれなかったが、最後に役回りが理解できて、懲らしめられていたので溜飲は下がった。とはいえ素直に良いやつだったとは言えないので、作中で実は良いやつと言われるのには疑問が残る。
本命のいずみキュアに入るまでの道のりが長く、沙紀や億彦など人によっては不快になるキャラが多いのでギャルゲーとしてはストレスに感じてしまう部分が多い。
最後までプレイすれば、Ever17のルーツを辿れた気がしてやって良かったゲームであったと思う。しかし、総合的には粗も多く、凡作の域を出ていないというのが率直な感想だ。
今となっては古き良きギャルゲーが好きな人か、Ever17が好きな人にしか勧められない作品だと思う。