竜騎士大先生の筆でKeyの泣きゲー要素を映画1本分の時間で摂取できると考えれば良作か。
竜騎士作品定番の説教要素は今回も健在だがミスマッチだった。
やりたいことはよくわかるのよ。
美食などの受動的な快楽に貪り飽きて無気力になっていたルーパーズに
ニューカマーである主人公が能動的に世界を楽しむ創造的快楽を教えて活気を取り戻させる。
でもそれをやるのに現代の都会という舞台は説得力がなさすぎた。
ほとんどのメンバーは閉じ込められて数年しか経過してない訳でね。
それで衣食住に困らずネット、映画、小説、ゲーム、スポーツ、セックス、犯罪まで何でもやり放題で
家族、友達はもちろん世界中の人間とコミュニケーションもとれる世界で
「全てをやり尽くして死んだように生きている」なんて無理あるよ。
まして閉じ込められてるメンバーは天才だったりクリエイターだったりと創造的快楽のプロだぜ。
主人公活躍させるために周囲の人間を異常に無能にする典型的なやらかしをかましてしまっている。
そうした粗は気になるしキャラの掘り下げも不十分な作品だけれど
仲間たちだけでなく周囲の人たちの力も借りて宝を探しミアを救おうすとるクライマックスは燃えたし
2時間ちょっとのボリュームでそれだけの熱量を生み出せる竜騎士大先生はやっぱりすごいなと思いました。
ちゃんとキャラを掘り下げていれば良作ではなく名作になれたかもしれない。