激辛カレーライスをオーダーしたら、マイルドハヤシライスが出てきた・・・そりゃ辛いカレーを何より楽しみにしていた人は怒るでしょう。まぁハヤシライスでもいいかと容認できる人は、美味しいハヤシライスを堪能できるかもしれません・・・でも、本音はやっぱりカレー食べたかったなぁ・・・そんな一作だと思います
内容は、確かに背徳的でエロいです。
でも、これタイトルやOHPから期待する背徳感とは違うでしょうねぇ。
多分今作に期待していた人はインモラルなものを望んでたのではないでしょうか。自分はそうです。
でも、実際はインモラルと言うよりも、デカダンな意味に近いと思いました。
「いけない関係」じゃなくて「爛れた関係」がメインになっていました。
抜きゲーとして見ると、絵は塗りも構図もかなりいいと思いますし、テキストも描写や尺も申し分無しだと
思います。最近の抜きゲーに比べると少し卑語が控えめかなぁ?という印象、これはヒロインのキャラクタ
ー性を慮った結果かもしれませんね。個人的にはト書の丁寧さが良かったですね。
それと、最近では珍しく自慰シーンの出来も良かったかと。
ヒロインは一応3人ですが、実質は1人+サブ(サブヒロインではなく)2人と言った按配。
主人公が常にメインヒロインの宴に想いを寄せている事が前提でドラマが展開していくので。一応それぞれ
個別ルートになっていますが、ヒロインが変わると言うより、「爛れた関係」の意味するところが変わると
言う感じだと思います。
ストーリーに関しては、ベタな展開でしたが意外と違和感の無い物語になっていました。ヒロインに与えら
れたキャラクター性が強烈なので、それに引っ張られるようにドラマが展開していく様に感じるのは、ある
意味完成度が高いと言えるかもしれません。ただ、それが面白いかどうかは別ですが。
実際、宴以外のヒロインルートについては、このタイトルから期待される内容とは違いすぎると思います。
品の良い快活そうなお母さんと、いけないことをしちゃうの?って思っていたところに、妄想偏執狂同級生
や肉食系熟女淫婦がご登場とか、ケーキ屋で鉄火丼やうな重はいかがですか?と言われてる感じです(汗)
そういうの食べたい時もあるけど、今はケーキ食べさせてー!って言いたくなること請け合いです。
さて、これから今作の一番の問題点に触れたいと思います。
それは何より、インセストの持つ後ろめたい背徳感が残念な位に足りていないこと!
私個人的には、義理であろうが実であろうがそこはあまり問題ではありません。大事なのは当事者達が
いけないことをしているのだという認識だと思うのですよ!
頭の中ではモラルハザードのブザーが鳴り響く中で、本能の奔流に溺れてしまうヒロインの堕淫の様を
何より期待していたのです!それを、コンドーム1枚で済ませちゃうのは、何ぼなんでも・・・(泣)
自慰シーンでの、幸福感から賢者タイムでそれが自責の念に変わるあたりはすごく良かったのになぁ。
この点はかなりガッカリでしたねぇ。
宴以外のヒロインについては、根本的に魅力的ではないので、なんかエロいことしてるなって外野的な
印象しか残ってません。佳音ルートでは、宴の主人公に対するコンプレックスを、美里ルートでは主人
公の宴へのコンプレックスをそれぞれ刺激する様なシチュエーションがあっても良かったと思いました。
あと、男のサブキャラも立ち位置が逆だった方がもっと効果的だったのでは?と思ったり。
一つ個人的な希望を言わせていただければ、宴ルートのHシーンは、クリア後のオマケで宴視点での
回想とかがあればもっといいものになっていたかなぁと。
まぁいろいろ落しましたが、使えるか使えないかと問われれば、私としては使えますと答えるでしょう。
シチュエーションは少し(かなり?)残念でしたが、シーン自体のクオリティは結構高いと思います。
それでもフルプライスとしては、少し人には勧め難いかな。
体験版があるので、それでシーン自体気に入ったのなら、オススメかも?しれませんね。
前作の「ただかの」もそうでしたが、押さえる所をきっちり押さえたものを作れば神作品になりそうな
感じはするので、次回作には期待させていただきますね!
駄文失礼致しました。