普通のゲームとしてもさることながら、妹ゲーとしても
他のヒロインのエンドも各ヒロインごとにオチが違っていたので
全シナリオ楽しめました。欲をいうなら主人公が少し常識人過ぎたかな。
杏シナリオについては、なかなかにすばらしいと思いました。
近親相姦を扱う大半のゲームは親も二人の関係を「愛」の一言で
認めてしまいがちですが、このゲームはしっかり二人の関係について考えてくれました。
長年、子供としてみてきた二人が肉体関係を持ってしまったら
普通は、育て方を間違えたとか、娘を息子に取られてしまった。などといった
後悔の念にとらわれるのが当然でしょう。
周囲の人間も、もともと仲がよい場合、違和感無く受け入れられる人が
わずかにいるかもしれませんが、気持ち悪いと感じるのが普通であり、、
中には誹謗中傷の対象にしてしまう者もいるかもしれません。
近親相姦の当事者である二人でさえ、罪の意識にさいなまれる場合が大半で
二人で駆け落ちしたり、自殺を考えたりしてしまうケースも存在するようです。
このゲームはそんな近親相姦の黒く輝く魅力を適度に抑えてくれました。
作中で語られることは無かったものの、彼らはこれから、倫理観や世間の目などと戦うこと
になるでしょう。でも、彼らならそんな苦難も乗り越えられるような気がします。
なぜなら、彼らは相手に合わせることなく、
一緒にいることがお互いにとって自然な兄妹なのですから。