謎の残る完成品。
ライターの人は広く浅い知識を持っているが、ググればすぐわかる知識であり、
竜騎士07のメイドインヘヴンのように深い情熱を持っているわけではなさそうだ。
個人的に気になったところを言わせてもらうと、
作中にヤクザキックという技が出てくるが、あれは、スポーツ新聞やプロレス雑誌などで
使われる表現であり、意味こそ通じるものの、実際にプロレスの実況や会場などでは、
ケンカキックという表現が一般的である。
また、こだま先輩がヤクザキックではなくローキックを使え。という指摘をするが、
プロレス技のヤクザキックに対し、K1などでよく使われるローキックを引き合いに出すのは
いかがなものかと思う。あの場面では、ヤクザキックの使い手、蝶野と同門の
闘魂三銃士である、武藤の低空ドロップキックを遣うように奨めるべきではないだろうか?
ザンギエフぐらいしか使わないような、フライングパワーボムとかを使ってみたり。
さらに、傘を上下させるのは得点が入ったときなんで、実際は、
勝利祈願で傘を振り回してるわけではなく、あれは歓喜の舞なんですよ。
消化不良の作品との評判があるため、二回目のムービーで、
あれ?これでエンディング?というふうに思わせて感情移入してしまった。
意図して消化不良の作品の評判を作ってたとしたら、恐ろしきことです。
好きな人と離れ離れになった哀愁を描くのがうまいと思う。
めちゃくちゃにみえるけど、実際に好きな人と離れてしまった世界はこんな感じ。
続編がでればってのは個人的には微妙。TOD2じゃないけど、
チビどもの成長した姿を親の目線で見てしまいそう。
一般的には謎が多い作品ってことになってるけど、
謎は謎のままの方が面白いと思う。独特の世界観を作ることができるし。
こだま先輩のシナリオで絵本は年齢によって感じ方が違うと言っていたが、
作者はこの作品を、プレイする人によって感じ方が違う作品にしたかったんじゃないかと思う。
そういう意味では個人的には完成している作品だと思いますよ。