ツボにグサグサきた名作
初回版がどこも売り切れで通常版を待ちに待って購入。
ここの評価が高かったんで期待してたが、さらにその期待以上だった。まさか90点台に届くとは。
個人的に非常に良いと思った所
・システム
いろんなエロゲをやったがフローチャート形式のはなかったんで、その便利さに驚いた。
見たい場面がすぐ見られるし、フロー・アイテムを少しづつ埋めてコンプリートする感じがいい。達成率が見られるのもグッド。
アイテムを解放する事で分岐が発生する点も分岐場所が分かってる事もあり、適度にゲーム性があって面白かった。
コンフィグも良好。フローが進むごとに右上に表示されるのは地味に便利。
・音楽
主題歌。最初は微妙だと思ったが作中で何パターンかのアレンジがこれまた良い所で流れてたんで、いつのまにかすごく気に入っていた。
BGMも種類が豊富で場面ごとにマッチしていて良かった。
・演出
タイトル画面がやたらと気に入った。実時間とリンクした窓からの光に、静かに揺れるカーテンとすっきりしたタイトルロゴが非常にいい。
そのせいか、一番好きな曲はタイトル画面の曲だった。達成率100%後に変わる演出がにくい。
・シナリオ
莉都ゲーと言われてたので莉都以外は特に期待していなかったが、予想外に良かった。シナリオでは白雪。南条との和解がぐっときた。キャラでは会長。とにかく会長かわいい。
メインヒロインルート=TRUE ENDという構図はメインヒロインが気に入らないとどうにもならないが、今回はもともと莉都目当てでプレイしただけあって非常に楽しめた。特にタマとの決別後の展開は素晴らしい。皆キャラが立っていただけあって、ヒロインだけじゃなく男連中までも巻き込んで進むストーリーは正にサブタイトルの英訳通りで清清しく面白かった。
ノーマルエンド後の莉都について賛否両論ありそうだが、作中で言われた通り、物の感じ方というのはいくつもある。結ばれたことに喜びを感じながらも、トラウマによる拒否感を持っていたというのは自然な事だと思う。言い方がきつかったので正直へこみはしたが。
・主人公
今までプレイしたエロゲの中でもトップクラスの素敵主人公。
不幸キャラというのはいろんな作品で見たが、その苦境をすべて自分の力に変えているところがすごい。
もしもの世界で自分に足りないものがたくさんあることを自覚しながらも、最後まであがく所は最高にかっこよかった。
主武器がワイヤーとトラップというのも妙にツボ。会長に何仕掛ける気だとつっこまれる所がお気に入り。
ラスト近くの進矢+タマコンビでのチートっぷりは特に素敵だった。
・公式サイト
ゲームの内容ではないが、参加型企画のコンテンツに好感を持てた。作り手側のこういった姿勢はすごくいいことだと思う。
気になった部分はCG、立ち絵にバラつきがあったこと、テキストで一部にわかりにくい表現があること、欲を言うならもう少し設定をいじってゲーム期間を伸ばしてほしいと思ったこと(せめて一ヶ月弱くらいに)。
総評。とにかく楽しめた。伝奇物としても非常に面白かったが、進矢と莉都の絆が作品コンセプトというだけあって二人の関係がいい。
莉都への告白シーンは特に印象深く悶えまくった。
非常に自分好みの名作。
再プレイしたけどやっぱり面白かった
進矢みたいなハイスペック素敵主人公と莉都みたいな無敵幼馴染ヒロインは数あるエロゲの中でもそう無いと思う
彼らの容赦の無さは本当に新鮮だった