お尻コメディ。尻フェチゲーという印象は薄く、尻好き主人公のバカゲーという感じ。とはいえCGの圧倒的お尻は圧巻。
人にはそれぞれの価値観というものがあるが、主人公にとってのそれはお尻である。
何事を成すにもまず脳内でお尻を基準に考える。
寝言もお尻、起床時の寝ぼけた頭で目の前のお尻にかぶりつく様は、もはや本能すらもお尻に支配されていることが伺える。
これは、そんな彼が理想のお尻や良尻といちゃいちゃエロいことをするお話。
尻フェチならではの常人には理解しがたいフェチズム行為、などといったプレイは無く、
それなりにノーマルに近しいエッチばかり。
なので比較的ライトなお尻好きやノーマルなプレイヤーにはとっつきやすく、
尻フェチをこじらせたその道の紳士達には物足りなく感じそう。
また、氷雨川の存在が思ったより大きい。
尻に集中しようにも彼女のキャラクターがあまりに立ちすぎていて気が散る。
その意味でも完全なる尻ゲーではなく、尻が主題以上でも以下でもない感じ。
お尻絵師として名高いTOMA氏の描く魅力的なお尻たちが画面を埋め尽くす――
それだけでもこのゲームを買った価値はあったかな。
恒例のアヘ顔エッチも大変いやらしい。ごちそうさまでした。
この作品は、そんなお尻たちもよいけれど、おバカなシナリオもとても楽しい。
コメディとしてかなり面白かった。
ゆえに、これは尻コメディ。正しくApRicoTの新作。
尻ゲーならもっと突き抜けろ、という意見に自分もまた同感で、
もう少し何かがあれば素晴らしい傑作になっていたのになぁ、と惜しく感じる。
たとえば、パジャマに包まれた、あるいはこぼれ落ちるおしりなんていかがかしら。
ともあれ、自分はこれくらいで結構満足。
そしてもっと他にもお尻ゲーが出ることを祈って。