キャラが秀逸なライトSRPG。面白いかと問われれば面白いのは確かだけれど――
物足りない。
キャラクターはよく立っていて深みもあって非常に良くできており、
王道展開なストーリーも終盤の失速感はあるもののそれなりに面白い。
SRPGパートはシンプルで遊びやすく、バインドの付け替えはペルソナっぽくて、それほど数は多くないものの組み合わせの楽しさがある。
が、プレイ後に感じるこの物足りなさ。
ボリュームが殊更少ないわけでもないのに、どうも満腹感が無い。
個別ルートが一切無い点が原因だろうか。
せっかくこんなに良いキャラ揃いなのだから、メインシナリオに絡めたヒロイン個別ルートが数本は欲しかった。
一本道でいくならもう少し終盤を長引かせて盛り上げてもよかったと思う。
クエストが非常に単調なのも寂しい。淡々と変わり映えのしない問題を解いている気分。
戦闘パートがシンプルで工夫の余地が少ない分、スキルやアイテムの活躍度もいまいち。病院やショップを一度も利用せずにクリア余裕そう。
宝箱にも大したものが入ってなくてリッキー涙目である。
アリスソフトがここまでライトなゲームを出してきたのには少し驚いた。
悪い印象はクエストくらいにしか無く、プレイ中は楽しかったし面白いゲームだとは思う。
ただ、ゲーム性なりやり込みなりストーリーなり、もう少し欲しかった。
これが1作目なら次回作で色々と増やしてほしいと願うが、これがアリスソフトの、ぱすチャシリーズの3作目という事実が少し切ない。