女の子はちょっと計算高いくらいが一番かわいいのである。
ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ何なのこのヒロイン達かわいすぎんよおおおおおおおおおおおおおお!!!(床バンバン!)
かわいい彼女をひたすら愛でるだけの、本当に何事も起きないずっと初恋の日々ADV。
このゲームは「かわいい」に尽きます。良くも悪くも「かわいい」を除けば価値の無い作品です。
というか、「かわいい」以外の要素を徹底的に排除しているようにすら感じました。
四つもルートがあるのにストーリーらしきものはありません。そもそも起承転結すらありません。
頻繁にマップ画面で行き先選択をしますがゲーム性らしきものもありません。うまく進めればエロシーンにボーナスがついたりシーンが一つ増えたりしますよ、という程度です。
そもそもエロシーンボーナスについては、おそらくイージーモードを選択すれば余裕で回収できると思います。
いずれにしても作業プレイになることは必至。やはりゲーム性はありません。
そうやって色々な魅力を排除してるわけですから、当然物足りなさは否めません。やりごたえは無いですし、面白いストーリーとも出会えません。
しかし公式のコンセプトなどを読む限り、それらは制作サイドも承知のうえでのことの様子。
そうまでしてこの作品が大事にしていることはただ一つ。『かわいい彼女と恋愛する幸せな時間』です。
ストーリーが無いのは、誰得シリアスでヒロインとのイチャラブに水を差さないためでしょう。
ゲーム性が無いのは、攻略に悩ませることでヒロインとのイチャラブに水を差さないためでしょう。
この作品はサブキャラがみんな主人公カップルの恋愛を後押ししてくれていることなども含め、
とにかく色んな障害を無くしてただただ平坦にしています。
その一方で、ヒロインの「かわいい女の子」としての質感を表現することについては、とことん突き詰めようとしてくれています。
過去シリーズでもとにかくヒロインの質感を表現しようと努力していましたが、今回は特にそれに成功していたように思います。
少なくとも俺は思いきりツボにはまり、事あるごとにヒロインのかわいさにあてられて床をバンバンしながら悶えました。
そんなわけで、まずはその「かわいさ」がどこにあったかを中心に作品全体に触れたうえで、総評へと向かわせていただきます。
その後、各個別ルートと各ヒロインについて書かせていただきます。
それと先に書いておきますが、この作品は王道で平凡なフリをしていますが、その実めちゃくちゃ偏った作品だと思います。
制作側がこだわってる部分にプレイヤーがどれほどこだわってるかがポイントだと思います。
『何も起きない、彼女はかわいい。』これに尽きる作品です。
* * *
まずツボだったのが、この作品のE-moteの使い方のうまさです。
口や眉の角度などを細かく変化させていて表情豊かなのは当然のこと、
体や顔の角度やヒロインとの距離感も変化させられるため、「前傾姿勢で顔を覗き込んでくる」「密着しそうなくらい近づいてくる」などの仕草や動きをうまく表現してくれています。
それ以上に素晴らしいのが視線移動です。視線を逸らすことで照れを表現したり、きょとんとさせて天然っぷりを表したりなど、本当に目が口ほどに物を言っています。
そして、そんなE-moteを使うことで、この作品はヒロイン達の「言葉には出していない本音」をとてもかわいく見せてくれています。
特に恋人になる以前のヒロインの様子が、恋に悩む女の子特有のかわいさを存分に出していました。
奥手なヒロインが「主人公をデートに誘いたい。でも断られてフられるのが怖い……。でも今よりもっと二人の距離を縮めたいから思い切って誘う!」と密かに勇気を振り絞るところ。
そのヒロインが何気ない会話の中で主人公に恋人がいないことを期せずして知った時の密かな喜びと安堵。
別のヒロインが何気ない会話のフリをして密かに「主人公は自分のことを異性としてどのくらい意識してるのかな?」と探ろうとした時の緊張。
そしてその答がイマイチだったことによる密かな落胆と、かと思えばやっぱり異性として結構意識されてるらしいと気付いての密かな喜び。
そういうヒロイン達の言外の心の機微が、E-moteで本当に細かく表現されています。
すぐそばに「生身の女の子のかわいさ」があると軽く錯覚してしまうくらい、本作のE-moteの出来は素晴らしいかったです。
E-moteだけでなく一枚絵もめちゃくちゃかわいいです。
特に表情がものすごくいい。顔立ちも大事ですが、やっぱり女の子は表情が特に大事だと思います。
また、キス顔がもう本当最高です。なんか思わず自分のダメ人間ぶりを思い知るくらい最高です。
あまりのかわいさに「ごめんなさい!あなたがキス顔を見せる相手が俺みたいなキモオタで本当にごめんなさい!でもこの背徳感もツボです!」と悶えました。
あとイラスト関連でいえば、ヒロインの唇がやたらかわいくて色っぽいです。
過去作のラブリケシリーズでもこんな感じで肌つやや唇が色っぽかったので、そのあたりは原画家さんだけではなく塗り担当さんの力も大きそうです。
で、ここまではおもに見た目のかわいさでしたが、このヒロイン達はキャラクター性も本当にかわいかったです。
優等生かと思いきやちょっとアホの子の天然ヒロイン。
健気で感情表現が苦手なポンコツ小動物系ヒロイン。
包容力があって家庭的なお姉さんヒロイン。
小悪魔ぶりと生娘ぶりが同居する社会人ヒロイン。
誰もが死にたくなるほどかわいすぎです。要らないヒロインが一人もいません。
リスタートする時に「今回はこのヒロインを攻略しよう!」と決めているはずなのに、
共通ルートで別ヒロインとのエピソードになるたびに「このルートに入りたい……」と揺らぎまくりました。
更に言うと、会話の中でそのヒロインが好きなジャンルについてちょっとした小話が入るのが良かったです。
そのヒロインが「主人公の恋人役」としてだけ用意されたキャラじゃなく、主人公やプレイヤーの知らない人生を送ってきたというのが感じられて好きです。
あと、これは特に人それぞれになるでしょうが、この作品が持っている「恋愛観」とも非常に相性が良かったです。
その一つが、主人公主導で恋愛を動かしていたところ。
個別ルート導入部あたりでは主人公に対して「こいつ◯◯さんを支えたいばっかり言ってて主体性の無い奴だなー」と思ってたのですが、
告白やキスなどは自分の方から踏み込んでいくあたりに好感を持ちました。
俺は受け身主人公が割と苦手なのですが、それは告白にしろ関係性にしろ、今より前に進めようと提案する側には「断られて傷付くリスク」がつきまとうからです。
そういうリスクを女の子に背負わせる男って褒められたものではないと個人的に思うので、この主人公はそのリスクを自分で背負うところが好きです。
エロシーンにおいても、本作の持つ恋愛観との相性の良さを感じずにはいられません。
好き好き連呼、むさぼりキス、ついばみキス、指フェラ、耳の甘噛みなど、
単に男の願望を満たすだけのセックスじゃなく、恋愛における双方向コミュニケーションとしてのセックスになってるあたり、ただエロいだけでなく幸福感も覚えました。
個人的には、イチャラブエロゲに欲しいエロシーンはこういう系統のものです。
また、この作品は主人公もヒロインも色んなシーンで「ポエット!」なんですが、そこがまたいいです。
恋に落ちたら男だって「ポエット!」ですし、恋人同士の睦言も当然「ポエット!」です。
エロゲで割とよく出てくる「前から好きだったのにもっと好きになった」というフレーズがこの作品でも出ますが、他の作品よりそのフレーズに共感できる場面が多かったです。
他の作品だと「好きだから肉体を求める」ばかりの場合が結構多いのですが、この作品は「好きだから求めるし、好きだから思いやる」というジレンマがよく出てきます。
そうやってお互いがお互いを大事にしてるのがよく分かるので、そんな相手の優しさに更に想いが募ってしまうことに共感できました。
といった感じでここまでは褒めてばかりでしたが、とはいえ手放しで絶賛できる作品でないのも事実です。
まず、前述のとおり「物足りなさ」がやっぱりあります。「ヒロインとのイチャラブ」以外の面白味が全部排除されているのですから当然です。
それもただ排除されてるだけでなく、全体的に設定だの展開だのが割と雑だったように感じました。
かわいすぎるヒロインを愛でさせてくれる作品なので、ある程度は目をつぶりましたが、とはいえ色々とテキトーに処理してる感は否めません。
それに加えて、いくつかのルートでヒロインの周囲の人物が、変に主人公を持ち上げたり主人公に憧れたりするところが気になりました。
この作品はそこまで酷くはなかったので減点はしませんでしたが、マンセーされるならマンセーされるに相応しい主人公であってほしいと思います。
万能主人公自体は俺も大好きなのですが、この作品に限らず、普通に考えればダメな主人公なのに作中で変にマンセーされてるパターンが多くて正直気持ち悪いです。
この作品の場合は展開をスムーズに進めるための「手段」としてのマンセーだったのでまだ平気でしたが、
絶賛されたいという願望を満たすための「目的」としてのマンセーだったら生理的に無理だったと思います。
そんなわけで、総評を。
あれこれやたらと相性が良く、テキスト・イラスト・声・演出によって「かわいい」が突き詰められていてツボ。
その反面、展開だったり設定だったり結構雑なところも目立つので、そのへんで減点。
加点方式で88点だったところに3点減点して、総評としては85点としました。
* * *
それでは個別ルートについて。
まずは各ルートへの相対的な評価です。
体験版終了時点での期待度
舞≧透華 > 澄怜=洸
プレイした順番
舞 ⇒ 澄怜 ⇒ 洸 ⇒ 透華
プレイ後の評価
澄怜 > 洸≧舞 > 透華
ちなみに、恋人になるまでの流れは透華ルートが一番楽しかったです。ですが恋人になる場面や恋人になってからのもろもろで、やや評価が下がりました。
洸ルートは「真面目にバスケする気もないくせに女子バスケ部員の自主練の時間を奪って教わろうとする主人公」や
「自主練や居残り練習をしまくる描写はあるものの実際には大してバスケへの情熱が無いヒロイン」が肌に合わず、当初はやや低評価。
しかし途中で洸が「うちの部はそこまで本気でもない」みたいなことを言っていたので、そこで「洸はスポーツ少女ヒロインではなく単なる先輩ヒロインだ」と割り切れて、
それ以後は洸の先輩ヒロインぶりに嬉ションしそうな勢いでゾクゾクしたので評価が急上昇しました。
舞は当初からかわいく、その後も一貫してかわいいままだったので、評価は高い位置で横ばい。
澄怜はロリ気味貧乳ということで個人的な好みの問題で他ヒロインに一歩譲りつつも、
どんどん表情が豊かになり人づきあいの輪が広がっていくのが嬉しくて、気付けば一番好きなヒロインとルートになりました。
なお、どの順でプレイしても問題ありませんが、ED後の余韻を味わうなら澄怜を最後にするのがいいかもしれません。終わり方が一番美しかったです。
プレイ中に淋しい思いをなるべくしたくないなら、舞を最後に攻略するのがベストかも。
この作品は他ルートに入ると他のヒロインはほぼ登場しなくなるのですが、舞はクラスメートでご近所さんということもあり、他ルートでもちょっとだけ登場機会があるので。
別ルートを選択したので当然ではありますが、一度恋人になったヒロインと他人同然になっているのを見て、ちょっと淋しく感じてしまったんです。
ルートごとの相対評価は以上。
ここからはルートそれぞれのプレイ中のメモ集です。
感想としてまとめようとしましたが、まとまりそうになかったので、本当にただメモを張り付けただけ程度の状態です。
なので未プレイの人は完全においてけぼりになると思いますが、ご了承ください。
ちなみにどのルートも床をバンバン叩きたくなるほどのかわいさでしたが、ツッコミどころには辛口ツッコミもしています。
【舞ルート】
付き合ってから初Hまでがはえーよ! もうちょいタメが欲しかったよ!
まあこのシリーズ伝統のGEW(ゴールデンエロ尽くしウィーク)を催すにはこのペースでないと間に合わないので仕方ありませんが。
とはいえ、やっぱりもったいないです。
初Hに至るまでの初々しい雰囲気とか、好きっていう気持ちが昂ぶってもっと互いの距離を縮めたくてでもそれぞれ別の人間だから一つに混ざり合うことはできないもどかしさとか、そういうのが欲しかったです。
ただこのルートの場合、恋愛関係より先に肉体関係ばかりが進んでしまうというのが薄いながらもテーマっぽい感じになってましたし、そういう意味では納得できました。
そのへんのテーマをガッツリやってしまうと無駄シリアスになってしまうのですが、そうならないようにしてるところもこのシリーズの魅力だと思います。
舞が主人公の誕生月にちなんだ和菓子を紹介してくれるシーンがありました。入力した誕生日に合わせて会話の内容が変わるのは嬉しいです。
あと舞ルートに限らず、彼女をどういう愛称で呼ぶかでヒロインの反応が変わるところもあります。こういうのがあると、設定した甲斐があります。
舞「ぴよぴよ。ぴよぴよ?」 ←くっそかわいい。ヒマリさんの言い方もくっそかわいい。
舞はいちいち言い回しがかわいくて卑怯。なんかもう、たとえエロいこととかできなくてもいいからずっとそばにいてほしいかわいさ。
このシリーズの伝統な気もしますが、バッドエンドのエロシーンが一番ただれててエロいです。
主人公が自分の性器についてどう呼ぶかを決められるので、なんとなく「ディッカーマックス」と名付けました。
てっきり地の文でだけその名前で呼ぶんだと思ってましたが、エロシーンで主人公が舞に「俺のことが好きなの? それともディッカーマックスが好きなの?」とか言いだしました。
セリフの内容と相まって勘違い男っぽさが半端ねえ……。だがお前みたいなアホ、嫌いじゃないぜ!
舞の家のお店が「主人公のおかげで売り上げが目に見えて増えた」と主人公の働きを絶賛していましたが、主人公にできるのは接客販売だけです。
それが事実だとすれば、この店のボトルネックは接客販売員の足りなさだったということです。
バイトを一人追加するだけで店の売り上げが目に見えて増えるならもっと早めに手を打つべきでは……。
てか作中での説明どおりの状況って常時店が混雑してて購入を諦める客がかなりいるってことになるんですが。
そんでもって、主人公一人で売り上げに影響が出る状況なら、もう一人の接客販売員である舞に休暇なんかとても出していられないんですが。
たぶん「押しかけバイトの主人公ですがきちんと店に貢献してるんですよ、だから店も恩返しに舞を休ませてくれたんですよ」というフォローとして盛り込まれたエピソードなんでしょうが、
変に矛盾してて「よくよく考えたら主人公きっかけで店がまずいことになるよね」っていうもやもや感が生まれてしまいました。
そもそも「バイトさせてください!バイト代は要りません!」っていう自分のメリットを開示しない交渉をしでかす奴が信用されてる時点でだいぶアレですけど。
へっっっったくそな詐欺師しかやらない交渉ですからねそれ。何が目的なのかを言えない奴なんて怪しさしか感じませんよ。
見知らぬ人にいきなり大金を渡されても、相当なあーぱーでもない限り「ありがたく受け取る」じゃなく「意図が分からなくて怪しいから受け取れない」ですよね。そういうことです。
ヒロインとの恋愛模様やヒロインのかわいさがよく掘り下げられてて非常に楽しい作品なだけに、そこ以外が全体的に雑なところが残念です。
細かいことですが、女友達が舞を「三波さん」と呼ぶのはなんかよそよそしくて悲しかったです。
【澄怜ルート】
好きだって自覚してから告白までがはえーよ! もっとタメが欲しかったよ!
まあこのシリーズ伝統のGEW(ゴールデンエロ尽くしウィーク)を催すには以下略。
感情表現が苦手なヒロインなだけに、E-moteによる心の機微の表現が特に映えました。
言葉に出せない照れだったり不安だったり打算だったりといった感情が伝わってきてどうしようもなくかわいい。
恋人の愛称は基本的に名前呼び捨て派なんですが、澄怜だけは「すみちゃん」にしました。
すみちゃんマジぷりちー。すみちゃんかわいい。すみちゃんかわいくてたまらない。健気であぶなっかしくてちょこちょこしててもうホント小動物系のかわいさの塊。
はぁー、すみちゃんを俺の膝にちょこんと乗せて大きめのおにぎりを与えたい。そのおにぎりをすみちゃんが両手で持ってゆっくりもそもそと食べている間ずっとすみちゃんの頭を撫でていたい……。
すみちゃんが笑ってくれると全肯定された気分になります。赤ちゃんをあやした時に笑顔で目一杯甘えてきてくれた時のような、神聖な何かに自分の性根を認めてもらえたような肯定感。
すみちゃんが笑うたびにドーパミンが大量に分泌されてなんだかヤバイ感じになりました。
告白シーンのすみちゃんホント最高。展開もすごく好みだし、絵も声も本当に素晴らしい。
それと、何気にこのシーンの主人公も好きです。少女漫画育ちの俺は男主人公にも余裕で萌えられます。こういう理由で感極まって泣いちゃう系男子にはキュンキュンきます。
恋人それぞれの個人ルールがセックスを上回ったのは嬉しかったです。
エロゲとしては本来、主人公が勃起したなら何を差し置いてもセックスになだれ込むのが正解なのでしょう。
しかしお互いの趣味や主義よりも「恋人なんだから相手が最優先」っていうのは割と嫌いです。
そういうのを差し置いて恋人とのセックスを選ばれると、「主人公やヒロインにとっての『自分の好きなこと』ってその程度なのか……」とガッカリしてしまうんです。
そもそも相手の好きなものより自分とのセックスを優先しろっていう主張が嫌いですし。それ相手のこと何も尊重してませんやん。じゃああんた別に相手のこと好きじゃないですやん。
反面、今作の主人公は、自分はその気でも恋人がその気でないなら生殺し状態のまま耐えることを選択しました。
こういうところで主人公がきちんとヒロインを尊重してるのが読み取れて嬉しかったです。
俺らプレイヤーにとっては結局ヒロインはオナペットでしかないわけですが、主人公にとっては大切な恋人であるはずなのですから。
【洸ルート】
洸の弟と妹に信頼されるのはえーよ! もっとタメが欲し……くはないな別に。ぶっちゃけ不自然極まりなかったけど。
まあこのシリーズ伝統のGEW(ゴールデンエロ尽くしウィーク)に余裕で間に合って何よりです。
洸もちょっと計算高いかわいらしさが垣間見えてニヤニヤしました。
恋人になる前の時期にこっそり「主人公は自分に異性としてどのくらい興味あるのかな」とさぐりの質問を入れてみて、
その返事が微妙な感じだったのでガッカリして、と思いきややっぱり脈アリっぽくて喜んだりとか。
今作はそういうセリフに出したら台無しな内面を表現することにうまくE-moteを使っていて本当に素晴らしいです。
他のルートもそうですが、やっぱりこの作品はヒロインの一挙一動一言一句がとことんかわいくてたまりません。
洸先輩マジお姉ちゃん。付き合いはじめた洸先輩にお姉ちゃんスマイルで「頭なでていい?」って言われた時は思わず「授乳手コキしてください!」って即答しそうになりました。
俺と洸先輩は次元の壁でへだてられているので要望を伝えることはできなかったのですが、それにもかかわらず後で授乳手コキしてくれました。洸先輩マジお姉ちゃん。
初Hのやりとりはこのルートが一番好きです。
先輩が先輩の仮面をはがされて女の子になって、それを察した後輩が後輩の殻を突き破って男の子になる。こういうの大好物です。
それにしても、恋人を部活に連れてきたり部活中に恋人とイチャつきだしたりする部長……。正直部員としては嫌すぎる……。
弟と妹の名前から家庭環境をいろいろ想像して不安になりましたが微妙に杞憂でした。
お姉ちゃんの存在を無視するような名前をつけないでくださいよまったくもう。
【透華ルート】
透華さんデレるのはえーよ! 結構おあずけくらってたからそりゃデレてほしかったけどパッと切り替わりすぎだよ!
まあこのシリーズ伝統のGEW――いややっぱりダメですよ何これすっげーもったいないんですけど!?
(詳しいことは後述します)
透華は付き合う前からスキンシップが多く、スキンシップ時に立ち絵もアップになるので、主人公と一緒に俺もドキドキしてました。
E-moteによるモーションと相まって、すぐそばにめっちゃかわいい女の子がいる感が半端ないです。
透華かわいい。普段は友達感覚というかお姉さん感覚でグイグイ押してくるのに押し返したら簡単に動揺しちゃう女の子ってやっぱりめっちゃくちゃかわいいですね。
処女ビッチの清楚版みたいな感じ。小悪魔生娘? とにかくなんかそんな感じです。
初めて透華の部屋に行った時に「酔った勢いで恋人でもない処女教師と童貞生徒の背徳セックスみたいな爛れた展開にならないかなー」と期待したがそんなことなかったぜ。
お互い相手のことが好きで、でも立場の問題だったり勇気の問題だったりで気持ちを真っ直ぐぶつけることができず、想いがあふれ出してとうとう
「こんなことするような関係じゃないけど、酔っちゃったから仕方ないよね……?」みたいなずるい言い訳をお互いにしながら事に及ぶのとかも大好物なんです。
でもこういうもにょもにょするもどかしい展開も大好物です。
ここまで散々小悪魔ぶりに翻弄されてきたというのに、土壇場になって生娘ぶりに翻弄されるとかもう最高ですわ。
恋愛で右往左往する女の子はもちろんかわいいですけど、恋愛で右往左往する男の子だってかわいくて魅力的です。こういう「恋してる主人公」は好きです。
エロテキストがくっそエロい。お姉さん攻め+無垢エロの奇跡のコラボで至極真面目なのにアホエロなテキストに。
心の底から心配そうな顔で手コキしてくれながら優しい囁き声で
「大丈夫? 精子の出し方は分かる? 一人で精子出せる? がんばって? 上手に精子が出せるまで、見ててあげるから……」
って何それっ?甘々なのっ?ドSなのっ?どっちでも最高ですありがとうございます!
彼女を相手に目隠しクンニとかとんだ変態野郎だな!最高じゃねえか!
ただ目隠しを取るのがちょっと早かったのが残念です。
目隠しクンニをするからには、クンニで彼女を一度イかせたうえで体勢を変えて彼女が「何してるの?どこにいるの?」と不安がってるところを予告なしで後背位で挿入して突然のことにパニックなりつつイキまくる彼女にそのまま中出し、まではもちろん目隠しのままであるべきです。
その直後に二回戦に突入して散々ねちっこく攻め抜いた後でようやく目隠しを取り、イキすぎてトロトロでバテバテになってる彼女が「ひゃう……も、もうひゃめぇ……! ばかになっひゃう……! 私もう、ばかになっひゃうよぉぉぉ……!」と意識が飛んだところで二発目を発射するべきです。
ちょっとこの主人公くんはせっかちさんでしたね。
教頭先生のキャラが好み。苦労性の美人の立ち絵がついてたら俺は教頭先生に恋してたかもしれない。
声がやけにかわいくて当初は若干違和感を覚えましたが、付き合って以降はどんどんおぼこい面が前に出てきたので、最終的にはよく合ってると思いました。
てかこのヒロインが一番おぼこかったように思います。一番積極的にリードしてくるのに一番おぼこいとか振れ幅でかすぎっすよ透華さん。
告白の時に透華が酔ってた理由のエピソードは、語るだけじゃなくてしっかり描写してほしかったです。
そこ大事です。主人公への意識が変わっていたことを透華が自覚する大事なシーンなんですから。これイチャラブ作品なんですからそこ大事!
そんでもって、そこを描写しなかったせいで翌日の夜に透華がデレデレなのが唐突すぎると感じました。
告白に至るまでが良いもにょもにょ感を出していただけに、かなりもったいないです。
今まで二人でしっかりと互いの恋心を育ててきたはずなのに、道半ばで「あとは私一人で育てます」→「はい育てました。私キミが好きで好きでしょうがないの!」となった感じ。
だからその後の透華の好き好き攻撃があんまり胸に響かない……。
告白前の重要なシーンさえ飛ばさず描写してくれたら、こういう印象にはならなかったと思うのですが。
このルートだけ主人公がなんか調子ノリになってて違和感半端なかったです。まあ複数ライターなのである程度は仕方ないものとして受け入れるしかありませんが。
その違和感はさておいても、透華の生娘っぷりに翻弄されて手を出すに出せない状況に陥ってた時の主人公がかわいくて仕方なかっただけに、恋人になってからは若干いけすかなかったです。
チケットを譲るエピソードが雑じゃないです?そんなことないです?
ただ単に譲るだけだと先方も当然「見ず知らずの人にまで迷惑をかけてしまった」と気に病みますから、
「実は私達もチケットを買い間違えたんです」とか「貰い物のチケットなので贅沢は言えませんでしたが、本当はそちらの演目の方が観たかったんです」みたいなカバーストーリーを用意して、
譲渡ではなくチケットの交換を持ちかけてほしかったです。
特に透華にそういう気遣いをさせれば、透華の社会人ヒロインとしての魅力がもっと出せたのではと思いました。
* * *
といったところで、まとめ。
体験版の時点でヒロイン達のかわいさの表現にかなりやられていましたが、個別ルートではそこにイチャラブエロシーンが加わって更に破壊力が増しました。
ですので体験版をプレイしてみてヒロイン達のかわいさにとろけた人にはオススメです。
しかしヒロイン達のかわいさ以外の魅力は特に無いので、体験版がクリティカルヒットしなかった人にはイマイチかもと思います。
俺にとっては、期待どおりにかわいく、期待以上にツボった作品でした。買って良かったです。
本作のプレイは終わりましたが、今後一年間、アペンドライフを毎月楽しもうと思います。