カタルシスというわけではないのだが、とても人間らしい作品であったと思う。葛藤や、醜い部分や人として美しい部分、そういったノベル的要素をしっかりと含んでいる。音ゲーとしても良作で、オートプレイも初期設定でついている配慮などは、かなり良かった。ただ、個人的にはもう少し執筆を加えて欲しいところなどあったが、自分が小説嗜好であるからだろう。こういったADVとしては、水準には十分達している。
最後のシナリオは、否応なく感動してしまった。最初のトルタルートの時点でだいたいのことが判っていたのだが、それでも感動してしまう。また、主人公にとっての雨という意味がわかった時が、この物語で、一番感動してしまった。なんというかopの曲のよさも跳ね上がった。
最後に。本当に、きれいな作品だったと言いたい。