このメーカーは贔屓にしてるけど、今までと毛色が違うが、メッセージカードの言葉を借りると(これまでのオーガストの作品と比べれば)シリアス寄りだけど、相変わらずオーガストらしい作風
こんな設定でメインヒロインが全員処女なんだぜ!と言えばオーガストらしさが伝わるだろうか。
ゲームシステムや世界観の都合上、個別(というか恋仲になってからの)薄さが目立つし、主人公のキャラ立てることで今までのオーガスト作品と違って
空気主人公でヒロインとユーザーとの間に余計な干渉を挟まなようにしてたという、言わば持ち味の部分を捨ててきた、という点に関しては
冒険したなぁと思う。流石にエロではボイスオフだけど。今後の新作にどう活きるか。
前述通り、個別の薄さが気になるのでFDのような後日談が欲しいところではあるが
ティアルートに関して言えば何付けても蛇足だと思うので、出るかと言われれば出ない気もする。おまけで補完しよう
ゲームシステムは
Aヒロインの個別→フラグを立てる→Aヒロインと恋仲END
Aヒロインの個別→フラグを立てない→Bヒロインの個別
みたいなシステムの話。
なので、シナリオは特にこだわりがないなら先にフラグ立ったキャラからクリアしていくと、良いかもしれない
今作の場合はフィオネ→エリス→イレーヌ→リシア→ティアか
でないと、いつまでも共通読んでるような気分になるし、何よりフラグ立ててからのシナリオが薄いので
あとで差分回収みたいな感覚で攻略すると余計に薄さが際立つと思う。
ルートロックが掛かってるかは分からないが、1週目ティアクリアしたらあと消化試合だと思う…w
評価すべき点はテキストだろうか。いつもより読んでて面白かった。榊原さん頑張ってる。
シナリオのほうも高水準。一本道であると考えた場合だが、なかなか練られてる。
特筆して秀でてると言うほどではないが、キャラをウリにしてきたオーガストとして、個別の薄さを出してまで
敢えて一本化したというのも評価すべき点ではないだろうか。
BGMが作中の雰囲気をよく補佐していたと思う。耳に残るというわけではないのだが、雰囲気作りには一役買っていると思う。
個別シナリオとしては、エリスとリシアルートが良かった。どっちも少し考えるところがあったので。
ティアルートも良かったんだけど、終盤がちょっとなぁと思ってしまったので。
主人公の葛藤はよく描けてた。エリスに投げかけてきた言葉の空虚さを思い知ってる部分とか
ルキウス△に論破されてるところとか、良かったと思う。某RPG風に言えば「生まれた意味を知るADV」だろうか
システム周りもよろしく、減点する部分が少ない完成度の高いゲームだと思う。
強いて言えば、フラグメントが分り易すぎる点が問題か。
これはこれでこうなんだろうなーってのが、シナリオ読みながら推察しやすいので、読み手が驚くという展開は少なかったと思う。
また、世界観が世界観なので、ティアルートで言えば、ルキウス側に立つか、ジーク側に立つかでEDが分岐してくれるなどのBADENDを用意してくれたほうがある意味面白かったかもしれない。
あとディスクレスは可ですよ。FAと同じで初回だけチェックだと思う。