ういんどみるとしては、エロ方面で頑張った作品。ただシナリオ面がちょっと難あり。
ルートの形式は、フラグ分岐方式(選択肢を積み重ねて、共通ルートが終わり次第、個別に入るタイプ)。個人的にはエリスを最後にすることを薦める(特に順番に制限はないが)。
シナリオ面では、話の形式と流れの関係が非常に気になった。形式は話数を重ねる方式で、共通で20話弱、個別でも同等量(リズリールート除く)あった。とはいえ、それほど長いわけではなく、短く区切る感じだった。最近の「話の長さ」の傾向を踏まえての配慮だと思うが、短く切りすぎている感じもあった。加えて、新しい話に入ると、「Episode○○~(タイトル)~」という感じで表示されるのだが、そのタイトルがネタバレすぎて、その時点で話の内容が完全に読めてしまうところが多々あった。元々「波風の少ない」話なのだが、それがさらに波風が立たないようにしていて、プレイしていてだるく感じた(これが良いと思う人は良いのだろうけど...)。もう少しプレイヤーに負荷をかけても悪くないのでは...と思った。個別ルートについて一つだけ触れると、公式HPにあるミリーナの情報をきっちり見てるプレイヤーがいるのかどうか、というのが気になった。あの設定が後付け設定だと感じるプレイヤーは多いのではないか、と思った(なお、すっきり忘れてたので、私はあの展開を「唐突」だと感じ、「後付け設定」にしか思えなかった)。
他の面(絵、CV、音楽、演出、システム)は特に悪くないため、シナリオ面が悪目立ちした印象を受けた。個人的にはエリスルートの最後の演出は良かった。
ちなみに、エロシーンは、「ういんどみる」にしては頑張った感じはあるが、そこまでだと感じた。イチャラブゲーとして見て他社のゲームよりエロさが際立っているか、と問われると、首をかしげざるを得ない(最近はどのゲームもエロシーンを頑張る傾向にあるため。一昔前なら間違いなく際立っていたレベル)。
作品のジャンルにあるとおり、「ラッキースケベが満載のエロエロ&イチャラブADV」を期待してプレイする分には問題ない出来だと思う。まあ、「話」さえ良ければ、より良い評価ができたと思うので、次回作には期待したい。