演出、音楽、ボイスなど全体的にレベルが高く、バランスのとれている(総合力の高い)最近のminori作品そのもの(褒め言葉)。前回(12の月のイヴ)の反省を踏まえて、追加要素(HシーンのSEなど)もあり、マンネリ化の面は一切ない。
時期も踏まえ、可能な限りネタバレを避けます(ネタバレ感想と言いながら)。
お話の順は、はるか→真響→永遠の順。前作と同じつながっている一本道(正確には最初の二人の順番は変えられるけど、この順番を推奨)。
総括はSummary(一言感想)で書いたとおりなので、ここでは細かい部分に触れるものとします。
いつもながらシナリオと演出が噛み合っていて、特に演出はminori特有の良さが出ていた。個人的にはヒロインが後ろ姿を見せてくれて、そこからくるりと振り返るところが好き。シナリオは、笑わされるところもあれば、エロいところはエロく、シリアスはシリアスらしく真剣に向き合えた。これはminori作品の方向性(例えば、人間味の出し方)が自分の感性と合致しているゆえの面もあると思う。どのルートも良かったが、ルートとして特に印象に残ったのは、はるかルート。(キャラゆえの側面はあるが)はるかの立ち絵およびCGにおける表情変化、ボイスの変化の付け方が際立っていた。BGMも演出と噛み合っていて、体験版でも使用されていたResideが好み。このResideに対してどうなるのか、って感じで楽しめた。「ソレヨリノ前奏詩」にふさわしくOPとEDが表と裏のように感じた。クリア後に両方聞き直して、思わずニヤニヤしてしまった。Hシーンも変わらずのCGにおけるエロさに加え、SEが良い感じに相乗効果を生んでいた。システム面も特に不自由な点はなかった。体験版部分を飛ばせる設定は今後も導入して欲しいし、他メーカーも考慮に入れて欲しい。
まあここまでべた褒めした訳で、気になった点がないわけではないが、その点は今回は割愛する(注:よく本サイトで指摘されているシナリオや絵ではないので正直表現しづらい)。
一応、こんなところで終わり。後日加筆・修正するかもしれません。