ハーレムゲーであることをしっかりと意識した構成
正直抜きゲーであまりシナリオには期待していなかったが・・・良い出来だった。
3年という期間で
ヒロインの個別攻略→攻略後ヒロインのハーレム説得→ハーレム生活
というじっくりと時間を掛けてハーレムを構築する構成になっているためエロゲを多くプレイしているユーザーほど新鮮に感じると思う。
シナリオは、「プロがわざと書いた欲望丸出しのネット小説」みたいな例えがしっくりとくる。
ぼっちの男子高校生が魔法の力を手に入れて、学園の美女軍団をチート能力でエッチしまくって、ハーレムを妨害する敵どもをチート能力で倒す・・・
一部の人は拒否反応が出るような内容ではあるが、商業化した企業がわざとそんなことをやっているのだから非常に面白い。
ハーレムというシチュエーション自体フザけたものであると自覚し、全力で主人公側もフザけて、製作者もフザける。
中途半端にするぐらいなら突き抜けてやるというある種の熱意が感じられる姿勢が非常に好感が持てた。
しかしフザケているといってもハーレム好きなら分かるが、作風をわざとコメディチックにして共通ルートの賑やかさを強調し、主人公を最強にしておくことでハーレムを安泰だと感じさせるようにし、ヒロインを救うべき対象として扱うことでハーレムへの罪悪感を無くしたり、ハーレムに都合の良い設定にしておくことでプレイヤーが何の心配もなくハーレムを楽しめるようにできる設定にしている点は見事だと感じた。
ハーレム好きは何故ハーレムが好きなのか?という点をしっかりと理解した上で丁寧に作られている。
人は選ぶがハマれば名作、ハーレム好きは要チェックの作品。