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silver-aさんのやるきばこ2 エピソードV:~やるきねこの逆襲~の長文感想

ユーザー
silver-a
ゲーム
やるきばこ2 エピソードV:~やるきねこの逆襲~
ブランド
キャラメルBOX
得点
80
参照数
1602

一言コメント

「処女はお姉さまに恋してる」のみを評価していますのでご注意ください。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

数あるエピソードの中で「処女はお姉さまに恋してる」のみに限定して評価しています。というか、これ以外の作品は本編未プレイなので。考えてみると、このためだけに買っているのでコストパフォーマンスは激悪ですな。評価には影響させてませんが・・・。

全体の評価として、本編に比べると物足りなさを感じた。後日談なので大学がメインになってるために女学院の雰囲気は皆無、本編のオリジナルメンバーは瑞穂・貴子・紫苑だけ、背景画も枚数が少ないので世界観が広がらない、などマイナス点は多い。

厳島貴子編について。
一言で言うと、全くの予想外のシナリオでした。まず、途中から株式の用語がバリバリ出てきますのでシナリオの難解度が高めです。解説があるからと言って専門用語を出してもいいという事ではないと思う。
次に、予想していたデレなシナリオはあんまし無いです。Hシーンら辺にはありますが、望んでるのはそこじゃないんで。
最後に、コメディ要素は少なめです。貴子の苦悩とかもあるので、明るい話が合わないのかもしれないけど、本編に比べれば格段に少ないといえる。
という訳で、個人的には期待外れであると言えなくも無い。本編が良かっただけに残念。

十条紫苑編について。
これまた、予想外のシナリオでした。
序盤早々にHシーン突入します。自分は面くらいました。取って付けた感があります。この時点で若干嫌な予感はありました。
シナリオの内容は、慶行と楓、桃子と隼人の話が主です。瑞穂と紫苑の話は比率で言うと一・二割程度(序盤のみ)です。「十条紫苑」編じゃ無いのか? 一体どういう事なのか謎です。最低限、五割は使え。でなきゃ十条紫苑編とかタイトル付けるな。紛らわしい。
楓・桃子の話は、共通してシナリオ性は薄いです。その代わりにHシーンがありますが、正直無くてもいいです。特に後者は抜群にどうでもいいのでライターさんはどういうつもりなのかな、と。サービスカット? 何にせよ、必要なし。
シナリオが薄いと書いたが、その大きな理由として、馴れ初めや結び付きの話が弱いので感情移入し難い。そこら辺の話をもっとやってくれればいいのに。
どうでもいいことだが、貴子編では隼人は副会長だが、紫苑編では会長だったりする。使い分けた理由が知りたい。
最後に言いたいのは貴子編に比べればコメディ色は出ているが、各所に描写不足が目立つ上に瑞穂と紫苑の話が少ない。これ、割と致命的。

二つのシナリオをやって言える事は、予想外。しかも悪い方向で。
ただ、楓さんの想いが報われたり、年齢についての記述があった点は個人的には良し。