旧作の圧縮リメイク劣化版で間違いないが、旧作とは違う流れもあるFDっぽいゲーム。
ノリや雰囲気を丸々持ってきて、ついでにシナリオも簡略化して殆ど持ってきて、新キャラ足した感じ。そりゃ、他のレビュアーさんも酷評するはずだ。部分的には良くなっても、総合的に評価すれば旧作を超える評価をされることはまず無いと思う。
シナリオの長さは旧作の三分の二、近衛に至ってはほぼ二分の一の長さ(祈先生はサブキャラ化)。
旧作のシナリオを使い回したのは決して良いことではないが、旧作とはエンディングが違うパラレルな感じがある(「なごみ」とか「カニ」とか良かった)ので、FDとして見れば豪華な感じはする。無論FDではないが(加えて値段も高いが)。
気付いた点は、旧作に比べて立ち絵などの色が淡くなってる(カニや乙女は別)。マナの立ち絵は完全新規でトンファも新規が多い。私服のバリエーションが違うので新鮮味はある。演出効果は前作より出来てる部分もあるが、立ち絵で喋るキャラが下に少し下がる演出が一部の場面でしつこい感じるとこもあったので、結果的には劣化してるように見える。
他には立ち絵の質が違いすぎる鉢巻先生や、権田瓦さんやあかり先生の存在価値、くどい共通ルート(文化祭喫茶店の部分)、前作では説明されていた設定が今作では全く説明されていない、旧作に比べ笑える部分が激減した、など違和感がある部分も多い。
細かいが、瀬麗武ルートではレオが熱血してなかった(…多分)り、扱いが小さい近衛(個人的に好きなキャラだったのに)など、そういった点で非常に残念だったが、旧作ではあまり好きではなかった姫ルートが穏やかで緩やかな感じになった点と、話は短いながらもよっぴーのダークさは健在だったのは良かった。