なるほど、名作
この手のゲームをプレイする人間として通らざるを得ない道だったため、三角関係とかは好きではないながらもプレイしてみました———が、めちゃくちゃ面白かったです。
まず単純に文章が面白い。掛け合いから合間合間の余韻の残し方まで、素直に面白い文章を読ませてもらいました。
そのうえで、雪菜とかずさという魅力の塊のようなヒロインが様々な面を見せてくれるシナリオの、なんと先の気になることか。
全員にそれぞれが納得できる感情があり、全員にそれぞれが見て見ぬふりができない欠点があり、だからこその目の離せなさ。
とにかく主人公を含めた3人の空気に引き込まれる作品でした。
もちろん、三角関係が嫌いな理由である「主人公のどっちつかずなところ」がないではないのですが、ヒロインたちが魅力的すぎて理解できなくもない気持ちが生まれるため、いい感じに気にせずに楽しめました。
また、closing chapterに出てくる3人のサブヒロインたちも非常に魅力的だったのが良かったです。
正直はじめは「サブヒロインはどうでもいいから雪菜とかずさの話を進めてくれ」とか思っていたのですが、主人公にとって大事な役割を果たし、その人生にしっかりと関わっていく彼女たちを見ていると、その行く先も気になってくるもので。
それぞれのエンディングに行く行かないにかかわらず、よい関わり方を見ることが出来たので、親友たちと同じくらい好きになることが出来ました。
総合して、楽しく、時にはつらくも、「3人」という形を5年前よりも広い形で見ることが出来るようになった彼らの物語に触れることが出来たことは、とても良い経験であったと思います。
この作品のありとあらゆるすべてに感謝を。