本当に良い作品だった。特にこちらの人生に口を出してくる最高にお節介な所が好き。こんなに美しい物語に言われるのならまぁ、カッコつけて生きろという大きなお世話も聞いてみようと思う。
おはようSAGA PLANETS
とても素晴らしい「エロゲー」だった。
王道のまま作り上げられた作品はいつかの初めてのエロゲーを思いだす。
その完成度でもって、過去の中にある思い出補正のかかったエロゲーとも真正面から張り合える。
学園でヒロインが居て付き合って二人で未来を見る、そんな混じりっけなしの純王道に最高のシナリオが乗って魅せてくれる。
2017年の正に今こんな作品に出会えて嬉しい。
この5年間のサガプラは迷走して低迷してたけれど、シナリオを捨てる事無く帰ってきてくれてありがとう。
サガプラのようなエロゲ界隈の外側から触れやすい、つまり広報力が高い絵が綺麗音楽が良いと総合力が高く入り口になりやすいブランドから良い作品が出る事はなによりもエロゲー界隈にとって良い事だと思う。
…感想というか謝辞ですねこれ。
作品内容はとてもわかりやすくメッセージ性が強い。やればわかる。
キャラクターが魅力的…カッコいい所がこの作品を成り立たせています。
主人公と彼女たちが見せてくれるその生は、カッコつけろというメッセージに説得力を生み出す。
強く何度も繰り返されるカッコつけて生きろというメッセージを作者の言葉ではなく彼彼女たちの姿言葉として受け取る事が出来るので、この少し説教臭くなりそうな台詞が大きなお世話になることなく私の中に自然に染み込んでいきます。
そしてこれから先にふと思い返しては少しだけ背筋を伸ばしてみたりする、そんな記憶になるのでしょう。
ナツユメナギサのあの夏に見る夢が、はつゆきさくらのあの春先の風が、今も私の中に生きている様に。