シナリオ:B BGM:B+ テキスト:B 致命的な問題がある気がする
まず最初に不満と問題点?を先に書いておくとする。
■不満①
ほとんどの人が思うであろう、"確定した未来は変わらない"仕様の曖昧さと納得のできなさ。
物語の中で一度、主人公が漣に対して「主眼をどこに置くかで変わるぢゃん」と問い詰めるが、
その答えが「最後に死ぬのは変わらないでしょ」って、答えになってねーーーーーーーー!!
Aという会話や関わり方、行動がBに変わっても、Cという結果は変わらない。
いや、Bは一度見て確定したのに変わってるぢゃん、とまぁ誰もが思うし、全く納得のいく説明になっていない。
まぁ、設定の練り不足、かわす案が思いつかなかった、書きたいのはそういう事じゃないから我慢して、
などあると思うので、この手の話とは致命的ではあるがここにはできるだけ目をつぶってプレイ。
メタ的な視点でみると、ルートによって結果が変わってるぢゃんとか、
このルートだと他のヒロインが~とかもある。が、それもとりあえず許容する。
(ただでさえ荒いのに、さすがにゲーム外の所からのツッコミはかわいそうかなと)
■不満②
プレイし終わって、このゲームでは結局何が言いたかったのかを考えた。
・後悔しないように一瞬一瞬を全力で生きろ
・起こってしまった過去は変えられない、未来に向けてどうするかが重要だから前向きに生きろ
まぁ言葉が足りていないかもしれないが、こんな感じのイメージだと思う。
でも、漣は"確定した未来は変えられない"ことの説明として、
過去改変しようとする事や、不満①であげた改変も含めて、
確定した未来なんだぜと言っている。(正確にはそう考えている、だけど)
実はこれが一番の問題ではないかと思う。
つまり、どんなチート使おうが、努力しようが、過程を変えたつもりだろうが、
結果(過程も含める)は何も変わっていないということで、これはこの物語や
メッセージの全てを否定しているのではないか。
未来は変わらないなりのハッピーエンド風にゲームは終わっているが、
主人公のやった事には結果から見ると何の影響も意味もなく、
全てを通してなるべくしてそうなったということ。
また、ゲームを通して伝えたいメッセージについても、
無駄なあがき、あるいはほっといてもそうなるわけで、
それを意識したところで意味はないという事になる。
これはダメなんじゃないかね?
とりえあず、大きな不満はここまで。
■シナリオ/テキスト
好きになるまでの過程が手抜きだったり、日常がダルかったり、
ライターが書いてみたかった事?以外の部分がおそまつ。
ゆめの話は色んな意味でひどい。(ヤンデレ風からの3Pとか無理やりすぎ)
詩乃ルートは、2週目でようやくゲーム的にはハッピーな展開になるわけだが、
主人公が淡々とやれなかった事を消化している風で、"恋愛"が白々しいものになっている。
なので、どうも「いやぁ、よかったー、ええ話しやー」という気持ちにはなれなかった。
あと見せ場の余韻が短く、その点も下手だなぁと感じる。
■BGM
ピアノ系の曲はなかなかよかったけど、他がいまいち印象に残らずなのでAはつけない。
■OP/ED
2曲とも切ない系だが、これはなかなかに良い。
本編をあらわす歌詞は、後で聞く時にゲーム中のイメージや気持ちも思い出しやすい。
Re:Callは、もうちょっとボーカル像をはっきりさせたほうが好み。
■キャラ
強いて言うなら、詩乃か未喜ちゃんかな。
■総評
まぁ、いろんな不満も含めそれなりに印象に残ったゲームとしてこの点をつける。
(本当につまらなければ、面倒で不満すら書く事もないので、きっと良くも悪くもそれなりだったんだと思う)