私、誰のために戦ってるんだっけ(絶望)
■総評
めちゃくちゃエロくてシコれました。
■各論
竿役の屑っぷりが際立つが、それ以上にエロ漫画などでよくある「性欲史上主義」的な行動原理がコミカルで面白かった。
「性欲史上主義」とはその名の通り、あらゆる価値観の最上位に性欲を満たすことがあり、基本的な行動理念は己の性欲である、ということである。本作では、公式HPで紹介されている竿役ほかあらゆる男性が性欲に支配されたかのような振る舞いをしている。魔族によって人間界を支配されるという当人にとっても実害がある未来を防ぐために戦っているエンゼルティア―を犯すというのは、その極致である。
現実の我々は性欲を隠すことを美徳とした倫理観で生活しているが、我々の理性が馬鹿らしくなるくらい清々しいほどに性欲に真っ直ぐな彼らを見ると、我々の世界の方が間違っているのでは、と一瞬考えてしまう。(そんなわけないが)
魔族が何度か言っていた、「人間の方が遥かに魔族らしい」という表現は、然るべきだと作中の竿役を見て思った。
そして、上述の竿役との対比的な存在がヒロインである。
優理は、以下の価値観を持っている。
・セックスは好きな人、結婚した人とする行為
・おっぱいは赤ちゃんのためのもの
・結婚したいと思える好きな人としか付き合いたくない(なので告白は断っている)
・人間はみんないい人
・人を外見や噂で判断してはいけない
こう書いてみると、現代においても特に硬派で純粋といえる女の子であるが、このような女子学生が上述のような性欲まみれの男に蹂躙される、その対比がエッチなのである。
また、「人々を守るためには身体を蹂躙されても我慢する」というスタンスを優理は取っているが、その守るべき人々が魔族よりも畜生であると知った時の絶望たるや、見ていて可哀そうだ。
一応、勝利END(TRUE?)があるのが救いであろう。