面白いですよ！ 嵩夜あや先生の過去作とは大分趣向が違いますが、そのギャップも含めてオススメの作品です。
OPムービーからも分かるような、ちょっとダークな学園モノです。
転校生「神尾 愛生」は、教室や学校といった社会を、その脅威的な集団コントロールスキルと実行力をもって悪魔的に支配していく。しかし、天使の様な絶対の倫理をもってそれを良しとしない先輩「章辺 映瑠」が、愛生の企みを阻止しようとする、というのが大体の章の流れです。
天使や悪魔といった単語が出ましたが、この作品にファンタジー要素は一切ありません。(設定上には存在しますが本編には一切関わりません、確か) それだけに普通(？)の女子高生の身でありながら、人に知られず集団をコントロールしていく愛生の恐ろしさが際立っていると言えます。
私にとってのこの作品の面白さは、人の心理やそれを利用した支配、なによりそれをプレイヤーに納得させる書き味にあると思います。
愛生が恐ろしいというのはそうですが、恐ろしさを感じるのはプレイヤーの傍観的立場故、ゲームだからその恐怖はプレイヤーには及ばない。だからこそ安心して「愛生は次に何を、どんな方法でやらかしてくれるんだろう(｀･ω･´)」と、ワクワクすること請け合いです。