3D対応って、本当にPCの3D機能(立体視)に対応していたんですね。画面から飛び出したシュミクラムを、思わず手の平で握り締め、愛でて喜んでしまいました。(11/28:備忘録を追記。12/16:ZERO2 発売日決定で追記)
3D化がしょぼいとかのコメントを見ますが、皆さん、3D機能付PCを使用しているのでしょうか。
3D対応PCを購入して2年半、エロゲーしかしないので全く3D機能を使う機会もなく、無用の長物と化した3D機能に数万円をかけたバカバカしさに、次回PC購入時は、絶対に3D対応PCなんか買うもんかと心に固く誓っていたのですが、このゲームで初めて3D機能を満喫できたため、バルドが今後も3D対応なら、次回も3D対応PCにしようかなどと考えを改めました。そのため、自分のPCの3D機能を無駄にせずに済んだのと「初めて」の体験インパクトを鑑みて、高得点を付けさせて頂きました。
最初、PCの3D機能に対応しているとはぜんぜん知らなくて、戦闘パートに入った途端、物が二重に見えて、バグってるのかと思ってしまいました。しかし良く見ると、PCの3Dランプが点灯していたので、もしやと3Dメガネをかけたところ「充電切れてる!?」、2年半使ってないので当たり前ですが、気を取り直して充電後、再挑戦したところ「何じゃこりゃ!?」、もう、全く別物の映像世界が目の前に展開されておりました。背景の奥行き感は半端なく凄くて、壁の艶とかも凄くて、所々に設置されている排気管からの排煙が、もうあまりにもリアルすぎて眩暈をおこしてしまい、否、目を見張ってしまいました。シュミクラムの疾走感や、光沢のフレアが後方になびく様は、奥行き感の凄さも相まって、私の語彙力ではもう表現のしようもありません。3Dメガネでは、映像が暗く見えるのですが、それが却って効果アップに貢献したかも。
ただ残念なことに、私のPCの3D機能では、背景映像は凄いの一言ですが、シュミクラムの大きさによっては、立体像がなかなか綺麗に目で結べないことがありました。24型画面に、手で掴むほど近くで見ているってのもあるのかもしれませんが。最近のグラスレス3D対応PCなら、どの様な映像が見られるのか、興味がつきません。
閑話休題。ここからは、3D機能以外について、個人的な意見を。
正直な話、ゲームをやり始めて直ぐ、主人公エドの口汚さや思想に辟易し、咲良の口汚さに唖然とし、ケイの声質としゃべり方に萎え、フランの体形にがっかりして、もっと大人の感性をもった登場人物を設定しろよと思ってしまいました。世界観がそうだというのなら、ゲーマーを主人公に据えないで、第三者視点におく様にして欲しかったです。恐らく、主人公の感性にシンクロできずに、置いてきぼりを食らった人達が多かったのではないかと思います。また、咲良なんか見た目と話し方のギャップがあり過ぎて、最後まで馴染めませんでした。誰もエロゲーのヒロインに、こんな口の利き方、期待していませんって。一体、どういう検討結果を経て、こういった設定にゴーサインを出したのか、凡人の私には全く理解できません。少なくとも、私には全く合いませんでした。
もし私がプロデューサーなら、マーケティングの観点から即効で没にして、構成を再検討させたと思います。だって、多くのユーザから顰蹙を買う可能性が大だと思ったからです。もうちょっと、ユーザ視点で考えて欲しいなと思います。まぁ、今回は、スカイでエンタメ路線からちょっと外れたので、フォース路線寄りにしようとして、それでも違う表現にしないと飽きられると考えて失敗したってところでしょうか。
公式サイトのコメントでは、次の様に書かれていました。
「前作『BALDR SKY』とは違った視点で描かれた硬派な世界観、
そして人間の黒くてドロドロとした"業"を、
ノリのおかしなスコールメンバー達が、
(多少の)葛藤に悩みながら楽観的に立ち向かう!」
世界観まではすばらしいのですが、それ以降の設定の表現方法に失敗しているのではないかと、私は思っているのですが…。
(★2013/11/28:「設定の表現方法に失敗」についての考察を、最後に備忘録として追記)
そうはいっても、上記の問題に目をつぶるのなら、シナリオは結構しっかりしていたと思います。既に発売前に、スカイとは別物の外伝で絵も違うとの書き込みを目にしていました。そのため、私は、最初からスカイとは別の話と割り切ってゲームを始めました。また、伏線回収が疎かで分割商法がという点も、話が完結しているのなら、攻略対象外の設定を明確に解き明かす必要性もないと思っています。そもそも、続編がでるのかも分かりませんし、再度、この口汚い世界に浸りたくはないという、個人的な想いもあります。ただ、自分の嗜好性との相違の観点から作品を貶すのは、大人気ないかなと思い、このストーリーと世界観は悪くないと結論づけました。
戦闘シーンは、私はゲームパッドのボタンに、しっくりくる武器配列を選択し、後は適当に連打するだけなので、他の方の様に、武器が少ないとか、開発余地がないとか、やり込み度が低いとかは、全く気になりませんでした。3Dでのシュミクラムの立体映像の関係で、シュミクラムが拡大表示される近距離武器での攻撃が、どちらかというと迫力があって好みでした。
エロシーンは、まぁ、感想はありません。そもそも、覚えていない。つまり、その程度ということですね。私は、常々思うのですが、エロシーンを出すなら、そのシーンに、ストーリー上での何らかの仕掛けを組み込んで欲しいと思っています。そうでないと、単なる喘ぎ声だけでは、シナリオ重視の人にとっては、スキップでいいじゃんとなってしまうと思います。なら、非18禁でとならないのは、18禁の方が売れるからじゃ身も蓋もないのですが、メーカーさんには、真摯に自問自答して、エロシーンスキップとならない様な作品を制作して欲しいと思います。
最後に、戯画だし地雷の可能性も大だったので、購入するかどうか発売直前まで悩みましたが、結局、予約。ただ、どうせバグだらけでパッチが頻発するだろうと思っていたので、ランス01で時間をつぶし、パッチの1.04が出てからやり始めました。現時点で最新の1.06でも、スキップ中にダンプを吐いて落ちたりするので、品質的にはまだまだですかね。それでも、私のPC投資が無駄にならずに済んだ功労作品です。高得点を授与したいと思います。戯画さん、ありがとう。
備忘録
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★2013/11/28追記:「設定の表現方法に失敗」についての考察
公式サイトのスタッフ日記のコメントについて、私は「(一行目の)世界観まではすばらしい、それ以降(残りの三行)の設定の表現方法に失敗なのでは?」としましたが、「凡人の私には全く理解できない」と書いたとおり、この時点では、何で失敗と判断したのか、その理由が自分でもまだ良く理解できておらず、「設定の表現方法」なる言葉で濁してしまいました。その後、問題の三行を繰り返し読み返してみて、やっとその本質が見えてきた気がするので、その考えを述べたいと思います。
この三行では「黒くてドロドロとした"業"」に対して「ノリのおかしな」、「葛藤に悩み」に対して「楽観的」、つまり、アンチノミー(二律背反)な設定で物語を構成・構築しようとした意図が伺え、その結果、物語から受ける印象に一貫性がなくなり、もやもやとした不安定さを、我々にもたらすことになったのではないかと。
例えば、先に挙げた「咲良の見た目と話し方のギャップ」とか「(戦士にあるまじき)ケイの声質としゃべり方」とか、普通だと「硬派な世界観」では在りえない設定を、製作者が容認する要因になったのではないかと、私は考えます。
これって、黒に白を混ぜて灰色、正しく「灰色のクリスマス」って訳ですかね。本来は、溶解して融合する筈が、しそこねてしまったと…。何だ、ちゃんとスカイしてるじゃないですか(笑)。
#続編、出るんですね。本質的な設定は変えようがないとすると、後は、新たな攻略対象のヒロイン達が頑張るしかない訳ですが、どうなるのでしょうか。3D、新たな違った場面をたくさん創りこんでくれたら、個人的には嬉しいけど。
★2013/12/16追記:ZERO2 発売日決定で分割販売について考察
分割販売について、私は、メーカーの置かれている状況(開発期間とか開発費用の回収とか)を考えると、今後も作品を提供し続けてもらいたいので、割と批判的ではありませんし、きちんと代価は払いたいと考えてもいます。但し、アニメビデオやコミックスみたく分割販売が認知されている商品ではないので、事前に告知しておく誠意をみせる必要はあろうかと思います。
さて今回は、分割販売しない筈が大人の事情(?)で現在に至ったとは思いますが、その歪みが現時点の初回版の定価(10,290円(税込))と実売価格(4,760円)に現れています(Amazonでの販売価格)。つまり、攻略ヒロイン3人なら5千円弱が現状のユーザが納得する相場だと市場が判断を下した訳です。翻って、今回の ZERO2 の定価(9,800円(税抜))、攻略ヒロイン2人なら、本来の価値は 3,000円 ということに。それをフルプライスで販売しようとしている訳です。
ZERO 発売から ZERO2 発売(2014/03/28)まで半年ですから、シナリオと絵はとうの昔に完成し ZERO と全く同じステータスと考えられますから、ここでの品質アップと改修は望むべくもありません。これが一般企業なら、一度問題を起こせば、普通の会社勤めの人なら分かると思いますが、「なぜなぜ分析」やら「是正対策」とかのとんでもない工数を費やしての対策作業が待っている訳ですが、エロゲー業界にそんなことを望む方が無理ですよね。後は3D戦闘モードの改善に期待するしかありません。
上記までの考察から、私は、今回は予約は止めようと思います。恐らく、発売日の次の日から販売価格が落ちると想定できますし、品質の問題もありそうなので、直ぐにゲームをするつもりもありません。1か月以上たてば販売価格が4千円くらいに落ち着きそうな予感がします。つまり、メーカー側が6千円分の価値の予約特典をつけないと、予約する意味がないと、私は判断しました。
勿論、メーカー側も市場にある ZERO の在庫を捌かせるために、W購入キャンペーンでの「サバイバルモード」配信を企画しています。これがどれほどの効果を発揮するのか、個人的には興味津々です。
それにしても、コメント参照回数が、メーカーの公式サイトで ZERO2 関連情報が更新されると増えるので、こんな情報一つでもいろいろ分析しようがあるんだなぁと思いました。
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