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shinjinさんのあまなつ -あるまなつのはじめてのお話-の長文感想

ユーザー
shinjin
ゲーム
あまなつ -あるまなつのはじめてのお話-
ブランド
Chuablesoft
得点
86
参照数
614

一言コメント

好きなメーカーで期待していたが思っていた程ではなかった。それでも全体的に高水準である。前作より良いものにしようという気概が感じられ、そこは評価すべきところだろう。前作でも活躍したキャラも登場し、ユーザーを楽しませようとしているのが分かる作品。あと、ルート規制があるので注意です。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

前作では冗長で共通パートが多いと言う意見が多かったこともあってかシナリオ量も少なくまとめたつもりな様だが反対に描写不足で急展開なシーンが多く感じられたのが残念である。あと、はるさめだが、「-この青空に約束を-」の静もそうだったが極端なロリは背徳感より罪悪感を感じてしまって逆効果に感じられる。桜子でロリというならわかるがはるさめまでいくとただの小学生、幼女としか言えないと思う。同人ならこれくらいのキャラでもいいかもしれないが商業として売るなら需要はあるかもしれないがもうちょっと考えてもいいと思う。
だが、今作も魅力的なキャラが多く、声も合っていてとても生き生きと感じられてよかった。主人公も前作ほどの重度のヘタレでなくなったのも評価したい。前作から登場の厳さんもいい仕事してます。カッコイイ!ただ、あの経歴はどうかと・・・ぎん太さんの絵からはその場面の空気を感じることが出来て好きなのですが比較的好まれない部類に入るようで、絵で回避されているのはとても残念です。これは好みの問題なので仕方ないですね。はるさめのロリ、桜子シナリオ(なぜに主人公に兄様発言?しかも恋人になってっても変えないか理解できない。普通主人公みたいに怒るわ。)、涼夏シナリオ中~後半の急展開、結局人魚の呪いって?と掘り下げや伏線の回収がうまくいっている訳ではないのですがそれを補って余りあるヒロインの魅力、声、絵、音楽などが高水準なこと、メーカーの作品作りへの姿勢を考慮すると決して低評価にはならないと思います。

ここまでユーザーを想いながら作品作りに熱意を持って取り組んでいるメーカーもそうそうないと思っており、今後も頑張って欲しいところです。前作、今作の反省を活かして更なるよい作品を作って欲しいと思います。