ルセットできっちりと作られた美味しいスイーツのように完成されたイチャラブゲー
もともとシナリオゲーよりは何も考えずに楽しめるイチャラブゲーが好きなのでよく買っているのですが
この作品は今年遊んだ中ではトップクラスで楽しめた・・・というよりは「よく分かってるなぁ…」と感心させられたゲームでした。
シナリオは基本的に浮き沈みがほとんどなく(沈むのは皆無かもしれません)シリアス要素もありません。お菓子作りを主軸において共通ルートでは仲間たちと、個別ルートではヒロインと共にお菓子をつくっていき学生時代の青春を過ごす内容となっています。
よく分かってるなぁ…という感想に至ったのはとかくこの作品はイチャラブというものを大切にしていて、それをメインに余計な脚色はしない、そしてそのイチャラブの在り方をヒロイン毎にちゃんと作っているのが伝わったからです。
イチャラブをメインにしていても変にシリアスな要素をまぜこんでいてヒロインと主人公の関係を素直に楽しめなかったり、あろうことか関係を引き裂かれかねない流れになったりするゲームもよくありますが、正直なところそれは素直にイチャラブを楽しめないんですよね。これからおこるであろう暗い展開に身構えてしまったり、ストーリーが気になってしまってイチャイチャ部分に集中できなかったりと個人的に評価は下がってしまいます。
また偽の恋人だとか正妻扱いな幼馴染とかずっと昔から主人公に想いを募らせていたヒロインとかが居ないのもポイントが高いです。結局コレもそのキャラのイチャラブは楽しめるんですけど他のヒロインルートを選択しづらいしまた変に後ろめたい気持ちになって楽しみづらくもなります。
今回の作品は全員友情からじわりと恋愛感情に個別ルートになってから進行していくので全員スタートラインが平等で誰を選んでも素直に楽しめるのは非常に好印象でした。
主人公が能力的な取り柄はないものの本当に真剣に努力している姿が映るのでこれもまたぐっときました。
とくにえみるルートとふうかルートはお気に入りです。
個別ルートに入り恋人関係になってからもヒロイン毎に主人公に対する甘え方が違っていて例えばえみるならキャラが変わってぐいぐいと甘えてくるようになりますし、ふうかなら主人公の男を立てるように誘い受けな甘え方をしてきたりとちゃんと違いを感じれるのは感動しました。Hに積極的なのも好印象ですね。
イチャラブを謳っていても余計な雑味があったりするゲームが多い中で、本当にイチャラブを美味しく頂けるように考えられて作られたスイーツのようなゲームでした。何も考えずに甘々な時間を楽しみたい人におすすめです。
ほとんどツボにははいったんですがややHシーンで物足りなさを感じて少し減点し85点とさしていただきました。