妹ルートのみ評価
ある意味ヒロイン全員幼馴染という幼馴染ゲー。そして妹ゲー。
「お兄ちゃん」じゃなくて「お兄さん」と呼ぶ妹は珍しいかも。
「幸福の食卓」というタイトルと、話の内容が合致してたのは序盤のみ。
中盤からは、何故か主人公に不運が続く現象や、幸福を呼ぶ天使の絵等、オカルト方面に向かい、
これ食卓関係ないですやん、となった。
もう少し家族愛を意識したエピソードがあっても良かったのでは。
主人公も乙葉も両親が不仲で離婚したトラウマ持ちで、家族の愛情に飢えてるので尚更。
家族間で始めた交換日記も、家族愛が深まるキーアイテムと思いきや、思い出したように時折登場するのみで、
父親や義母との交流もさほどなく、取って付けたように薄い。
主人公は序盤は言動が横柄ですが、複雑な環境で育った割にはまだ常識的かなと。
誤認逮捕されたり下着ドロに間違われ停学、父親の病院乗っ取りで借金まみれ等、
ここまで立て続けにひどい目に遭う主人公はなかなかいないのでは。さすがに同情しました。
シナリオ的にもキャラ的にも乙葉ルート一点突破。
「信じていれば夢や願いは叶う」という綺麗ごとを妄信する危険性を示したお話。
「夢見ている間は現実だけど、夢が覚めたらそれは嘘になる」という言葉は重い。
「幸福の天使の絵」への幻想を持ち依存していた乙葉が、自分の中に幸せを見つけていくラストは綺麗でした。
四季ルートは正直、「留学なめんな」と。
主人公の気持ちが知りたかったから、留学に興味は無いけど、留学をちらつかせ主人公の反応を窺って試す。
そして案の定、主人公が引き留めないと逆ギレしたり、
直前で「主人公がいないからやっぱりやめる」と飛行機に乗らずにドタキャン。
真剣に留学に向かって取り組んで、その枠を狙ってた人が不憫。留学は遊びに行くわけじゃないのに。
不憫といえば、別の男(モブ)とデートしておいて、「私は主人公がずっと好きなんだから付きまとわないで」
と四季にビンタされるモブ男も。
共通ルートでも、乙葉の伝言(知らない男に手紙で呼び出されて悩んでいる事)を
わざと主人公に伝えず、乙葉の足取りが掴めなくなり、大騒ぎになる。
下手すりゃ乙葉が危険な目に遭ってたかもしれないのに、バレても平気で
主人公と乙葉宅に毎晩入り浸り夕食をご馳走になる神経が分からない。
乙葉ルートの後半ではすごくいい子なんですけどね。
桜ルートは占いやスピリチュアルといった方面に偏り過ぎて。
占い師のおじいさんの立ち絵は可愛かったです(笑)