主人公やシナリオで台無し
パッチをあててディスクを入れても「ディスク２を入れて下さい」のメッセージが消えずに起動できず、
古いPCで音源MIDIの方でどうにか動作。
パケ絵の子犬は一瞬しか登場しません。
タイトルやパケ絵で純愛感動物を想像していましたが、実際は微妙でした。
西暦2100年代の近未来設定ですが、アンドロイド以外は未来感はなく、価値観も昭和というか前時代的。
PCはあるのに、ネット環境や携帯電話やスマホのような携帯用デバイス等はなく、
用がある時はわざわざ直に会って口頭で伝えたり、
情報を得たい時は、本屋で紙媒体の本を開いて調べ物してる。
２０代のミツコがオールドミスと悪口言われる職場っていつの時代。
ほぼ共通ルートでどのルートも同じ展開。金太郎飴です。
Ｈする相手と若干エピローグが変わる程度の違い。
なのに既読スキップ機能がないので不便。
奇しくも同時期に（９９年６月）Kanonや加奈が発売されてるんですね。
それらも重要なシーンで雪を降らせていますが、
さすがにシナリオのクオリティが違い過ぎる。
一応泣きゲーっぽいのを目指してはいたんでしょうが。
Ｈに入るまでの流れも安直で薄っぺらい。恋愛のれの字もない段階ですぐその気になる。
襲撃者に拉致られかけ怯えるカレン→主人公「慰めついでにH！」
風邪で寝込んだ祥子→主人公「お見舞いついでにＨ！」
恭子「酔っちゃったあ～」→主人公「酔った姿が色っぽい！そのままＨ！」
里香「彼氏欲しいな～さみしいな～」→主人公「さみしげな横顔が色っぽい！そのままH！」
攻略ヒロインの中では作り物のカレンのみ処女で、生身の人間は全員非処女とは皮肉。
妹とその友人は百合H、ミツコは自慰のみ。
主人公にこれといった信念はなく、その場の気分でHして、強い思い入れもないのに、気づけば成り行きで各ヒロインとENDを迎えていたという印象。
純愛してるように感じなかったのが残念。
あと、いくらカレンのような感情がないメイドアンドロイドとはいえ、一緒に暮らしているミレイに対する扱いがぞんざい過ぎる。
それもミレイに非は一切無いのに、「無表情で癇に障る」と主人公の勝手な主観で。
（カレンほどじゃなくても、うっすら感情が芽生えているような描写はあり）
戦闘アンドロイドが家に襲撃に来た時は、ミレイを囮に使い、自分達は逃走。
更に一部を除いたエンディングではミレイを追い出し、「どこかの家で家事をしてるだろう」はどうかと。
絵は肉感的でむっちむち。
爆乳キャラは乳首の色が濃いのもこだわりなのか。
良かったのは絵と声優さんと音楽ですね。
あと3DCGの背景が昔ながらのゲームという感じで、味があって好きです。
もう少し登場人物の心の動きや、ミレイや子犬含めたカレンとの交流を丁寧に書いてくれたら名作の一歩手前にはなったかもしれない。
いや、まずは主人公。
やっぱりシナリオや主人公の言動って大事なんだなと痛感した作品。