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shaneさんのだって好きなんだもん! ~Be With!~の長文感想

ユーザー
shane
ゲーム
だって好きなんだもん! ~Be With!~
ブランド
うさぎソフト
得点
64
参照数
14

一言コメント

妹に毎朝ブラッシングさせて食事と靴下と新聞を出してもらう主人公

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

1999年版「Be With!」のリメイク。
ヒロインの名前が一部変更され、声優やCG立ち絵が一新され、妹のみうと幼馴染の高見沢に関しては、新規の展開も追加された模様。
更には、高見沢ルートに入る条件が「Be With!」と違うらしく苦戦した。
現在攻略サイトがなく、自力で頑張りましたがCG100%にはできませんでした。
主人公の亭主関白っぷりというか、あまりの他力本願っぷりに引いてしまった。
特にみうや高見沢ルート。
みうと二人暮らしで、バイトや部活をしておらず、委員会もサボっているなら
(元は1999年の作品という事を差し引いても)、もう少し家の事を助けてやれば良いのにと何度も思いました。
高見沢ルートは、ただでさえ高見沢への扱いが雑なのに特に露骨。
みうに兄離れしてもらうために、高見沢に彼女のフリを頼む→傷心のみう、母親の元へ引っ越してしまうという展開時には、主人公の成長に繋がるイベントかと思いましたが実際は真逆。
一人になった主人公は自分で家事に挑戦する気はさらさらなく、高見沢の厚意に甘えっぱなし。
起こしに来てくれた高見沢へ大した感謝もなく
「みうは毎朝もっと優しく起こしてくれて、着替えを用意してくれて、髪をブラッシングしてくれて、美味しいコーヒーを淹れてくれて、弁当を作ってくれた」と暗に妹を引き合いに出し、
放課後家に呼んでも高見沢と交流もせず家事をやらせるだけで、夕食を作ってもらい、お風呂まで沸かしてもらう始末。
それで「俺の靴下どこ?」「おーい、みう、コーヒー淹れてくれ」と呼び間違えられたら、そりゃ高見沢もキレるわ。
ヤンキーヒロインえりかのルートでも、えりかを脅す小物キャラ達にヤクザの繋がりをチラつかせたらあっさり解決。
ちひろルートとみかんルートの主人公は多少好感は持てましたが。
あくまでエロ寄りでシナリオの中身はあまりない。
とにかく生活能力のない主人公に引っ張られて損をした作品。
強いて挙げれば、薙刀振り回してヤンデレの片鱗を見せたちひろさんと、みかんの可愛い健気さと高見沢の不憫さが印象的でした。