明日菜が意外に良い子でした
期待した千夜ルートが一番残念な出来でした。
他のヒロインのルートは心の機微が比較的丁寧に描かれていましたが。
無知な千夜に無理やり襲い掛かり、崖から落ちそうになるどさくさで和解しエンディングって。
祖母にも暗に「中途半端な気持ちなら関わらないで」と忠告されているのに、
支えようという意志や最後まで関わろうという覚悟もなく、ただ千夜の幼い体に欲情している主人公にフォーカスが当たっており残念。
コダマ姫の伝承と上手く絡まっていくかと期待したが、本編ではほとんど触れられず。
おまけシナリオで周防家の役割が判明し、コダマ姫らしき人物とHできます。
全ヒロイン攻略した上で、明日菜が一番愛しく思える。
明日菜はプレイ当初はいい印象がありませんでした。
主人公の入院中に浮気し、「心は動いてない、セックスしただけだから浮気じゃない」と言い張り、
フラれた後も「捨てられた、別れたつもりないのに」とアポなしで引っ越し先の主人公宅に押しかけ、
留守だと「なんでいなかったの」と逆切れする始末。
プレイ当初は「めんどくさっ」と素で口に出してしまったほどでした。
これまでの行いを反省し、主人公や家族、恵や千夜といった周りの人間を改めて理解しようと努め、新しい自分となって自立しようとする姿勢は好感を持てました。
他のヒロインのルートでも、もう元サヤに戻れない事実を受け入れつつも、諦めきれず夜中一人で泣いているシーンは胸が切なくなりました。
(まあ元はと言えば浮気した明日菜の自業自得ではあるんですが)
特に恵ルートでは、自分が嫌われ役になっても、恵と主人公の背中を押していた姿はもう、
「これは好きにならずにいられないな」と。
障害持ちの千夜に優越感持ったり、過去に千夜をイジメていた恵の方が腹黒かった事実に驚き。
当時それに怒った主人公を見て、千夜のせいで主人公が離れたと逆恨み的な感情まで持っていたし。
明日菜ルートでは、主人公と寝たと明日菜に嘘を吹き込み、後に「代わりに明日菜さんに謝っておいて」と主人公に丸投げ。
自分の後ろ暗い部分にあえて目を向けて悩む姿は印象的ではありました。
システムはスキップが遅いのが難点。
主人公は、明日菜や恵の好意に応えられないのに「迷惑じゃないよ」「嫌いじゃないけど」と優柔不断。
「迷惑ならはっきり言って、私の事どう思ってる?」と聞かれても
のらりくらりかわし、あえて断らずヒロイン達をキープする姿勢にイライラしました。
「そんなに優しくするから辛いんじゃない」とヒロインに泣かれるのも当然。
好き嫌いが分かれそうですが、田舎夏ゲー好きでヒロインが気に入ればそれなりに楽しめると思います。