スカイに、特に甲に思い入れがある人には薦めない。そうでない人やそもそもスカイをやった事がない人にはおススメします
マレル√がスカイに繋がったって言ってる人が結構いたから期待してたけど、繋がらないよねコレ
親子の軋轢が解消しちゃってるし、レインを愛してるとか言っちゃうし
その他もろもろの部分で矛盾が生じちゃってるような…
好評を得たバルドスカイの前日譚(外伝)という位置づけにも関わらず、ライターばかりか開発陣を一新して作り上げた、色々な意味での実験作
不満点は多々あれど、その骨子はバルドの血を確かに受け継ぐものだった
zeroでは共通√・個別√共に中二病を変に拗らせたような会話が随所に織り込まれており、それが非常に強い個性となって、良くも悪くも作品を特徴づけていた
この尖った個性が、zeroが「ハマった人に大ウケする一方で、合わない人にはとことん合わない」といった二極的な評価が与えられる事になった大きな原因であると思うが…
今作ではその個性が非常に弱まった印象を受けた
というのも、シゼル√マレル√共に、個別√に突入した途端に、主人公エドの「毒」がかなり薄まるのである
前述したzeroでの個性は、主にエドと他キャラクターとのエスプリの効いた(と言っていいのか…)或いは毒のあるやり取りで形成されている
しかし、zero2ではその毒の部分が非常に弱まっている
ある√でエドが毒を吐く部分にストッパーが用意されている事も影響しているだろうが、そもそもそうしたエスプリの効いたやり取り事態が少なくなっているように感じた
この点は前作でのアクの強いやり取りが苦手だった人には朗報であろうが、そのアクが強い部分に魅力を感じていた人にとっては微妙ではなかろうか
甲の扱いについては前作から良化している点もあれば、更にダメになった点もある
戦闘力については非常に秀でているという描写は基本的に相変わらずではあるのだが、今作では名有りキャラに苦戦する(ラサーヤナには手加減さえされる)描写が目立っており、悲しいかな雑魚専といった印象を受けた
更に、自己進化ロジック+同調のエドはシュミクラム適性の成長力(だったかな?)で甲を遥かに凌ぐらしく、彼の最大の、そして今作中唯一と言っていいだろう優遇点であった戦闘力面でさえお株を奪われがち
今作が一作品として独立していればいう事はないというか、主人公優遇は当然なのだが、下手にスカイと絡めてしまった弊害がここにも出ている
その他の面では相変わらずのフルボッコで、精神面ではとくにダメ出しを食らい、エドにはそげぶの人みたいに説教パンチを食らったりする
しかしその実、エドからの待遇はかなり良化していたりする
今作√では「気に入らないけど放っておけない」というスタンスこそ変わらずだが、物凄くツンデレっぽくなっている
最後は二人でPMC立ちあげちゃったりするし、こいつ絶対甲の事好きだろ…とプレイ中何回思った事か
アクション面では、各種新要素追加によって遊べる幅が広がっている
前作は本当にやる事がなかったが、今作ではミッションや、5月追加「予定」ではあるがサバイバルモードがあるのも嬉しいところ
戦闘では、ある程度アーマーブレイクゲーから脱却しているのも好評価
しかし武器の数が相変わらず少ないのはマイナス点
総じてよくできているのではあるが、誰がいったか「スカイの二次創作」という評が的を射ていると思う
スカイを土台に結構な好き勝手をしており、スカイからの要素が結構雑な扱いをされていたりする
今作を楽しめたにも関わらず、納得いかない面も多々あるのはそうした点があったからだ
今作をやり終えた後も結局は前作と同じくこう思ってしまった
「ピンで出してればなぁ」