ラノベ業界で一昔前に幅を利かせていたような異能力バトルがうまくAVGの形式に乗っている
珍しいアイデアは全くなくないのだが、既存のパーツを丁寧に計算してアドベンチャーゲームに乗せていった結果、ユーザーを上手に没入させてくれる作品になってる。
一人目のヒロインでは事件の全体像が見えず、二人目、三人目と分岐していく中で徐々に秘密のベールがめくられていく様はワクワクした。四人目が解決編になるわけだが、いままでたどってきた分岐がすべて意味あるものを印象付けるラストバトルは非常に良し。・・そこに至るまでの鬱展開はちょっと堪えたが・・・。
三作目のラストでタイトルを回収すると同時に傍観者であるプレイヤーを作品内に強く吸引する演出はお見事の一言。かずきふみ氏の企画力には脱帽です。