やだなにこれ、スゴイ面白いじゃないの。
全体的に厨二っぽくて敬遠してたのですが、最近縁あってプレイしてみたら、これが
とんでもなく面白くて驚きました。
序盤からグイグイ引きこまれるシナリオ、強大な敵との戦い、魅力的な仲間たちなど、
先の展開が気になって止め時に困る作品です。
主人公も厨二キャラかと思いきや、中盤まではほとんど一般人で戦いでは足手まとい、
しかし礼節は弁えていて、自分に非があれば反省し謝罪することも出来る、気持ちのいい好青年です。
主人公らしい見せ場も多くあり、終盤の一騎打ちには大いに燃えました。
シナリオ面で特筆すべきは、共通ルートが全体の95%くらいを占めているということ。
ヒロイン個別ルートはほとんどオマケみたいなもんですが、共通ルート自体は大変に面白いため、
一本の太い物語として楽しむべき作品だと思います。
名作として名高いマブラヴオルタも、ほぼ全編共通ルートみたいなものでしたからね。
メインルートでしっかり楽しませてもらえれば、個別ルートが薄くても名作足りえます。
キャラ面には、仲間の男キャラ「賢久」が滅茶苦茶カッコいい。
はっきり言って、主人公よりカッコいい。
賢久も作中で恋愛話に絡んでくるのですが、主人公じゃないにも関わらず、
「こいつらには上手く行って欲しい!」と強く思いました。
個人的に、エロゲは「いかに男キャラで魅せるか」が肝だと思っているので、賢久は
すごく良いキャラでした。
総評としては、厨二っぽさなどすぐ気にならなくなるほど面白い作品でした。
先述したマブラヴオルタにはさすがに及ばないものの、それでも全体的に非常に高いレベルで
まとまっており、ボリュームも十分。
最後にはややご都合主義ながらもキッチリ後味良く締める、エンターテイメントの基本を
踏まえた構成もグッド。
この手のジャンルに抵抗が無ければ、絶対に楽しめる作品だと思います。