ここまで主人公に魅力のないゲームだとは思わなかった。
発売前には結構期待していたのですが…。
実際に本編をプレイしてみると、主人公のダメっぷりばかりが目に付きました。
何かが起こっても、常に他人事のように冷めた目線で、自分に累が及ばないことだけを
考えています。
クールで冷静、判断力に富む、そんな感じにしたかったのでしょうが、無気力でやる気が
ないくせに心中では勝手なことを考えている、というようにしか見えません。
また、ヒロイン個別ルートは鬱展開が多いのですが、それも当事者間で正面から腹を割って
話し合えばすぐ解決するような些事ばかり。
にもかかわらず、主人公は問題にしっかり向き合おうとせず、先送りにするだけ。
プレイ中、たかがその程度のことで世界が滅亡するかのごとくウジウジしてんじゃねぇ、
と何度も思いました。
OPテーマとCGは大変良いのですが、褒めるべき点はそこだけです。
「ひだまりバスケット」という暖かい陽だまりを連想させるタイトルとは裏腹に、
ヘタレですらないウジウジ主人公による、ちょっとした問題を無理やり肥大化させた鬱物語。
こんな中途半端な鬱展開を主軸にするくらいなら、何も難しい問題の無い単なる萌えゲーに
した方がまだ良かったと思いますね。
素材は悪くないのに、料理法を間違えたせいで全てが台無しになってしまった
大変残念な作品でした。
CGは好みなので、次回作ではライターを総入れ替えしてくれることを期待します。