戦闘は良かったものの後半でこけた印象
中盤までは日常と非日常のバランスが絶妙で、程よい緊張感を持って楽しめました。バトルも演出・文章描写ともによく出来ていて、手に汗握る激熱バトルが展開されます。厨二的なかっこよさを持った文章というのは中々新鮮で、好みでした。
しかし、革新部分のネタばらしが微妙で、終盤の盛り上がりに欠ける印象でした。中盤まではシンプルな対立構造だったので戦いに集中できたのですが、後半になって大きく構造が変化します。最後まで「理不尽に抗う」という軸で一貫していたのは良いのですが、やはり戦いに雑念が入ったことは否めません。対操戦も、演出に任せて文章描写を放棄した印象があり、気持ちがついていきませんでした。ラストバトルもえらくあっさりですし...。菊理のご都合展開などもあり、結の部分で少し躓いたかなぁと感じました。賢久の死亡シーンなど、要所要所で見れば良い場面もあるんですけどね。
それと、何で雪子を攻略ヒロインにしたんですかね...。キャラとしては好きですけど、どう考えても賢久とくっつくべきですし、栞を差しおいてまで攻略ヒロインにするべきではなかったと思います。正直賢久に対する罪悪感で目をそむけたくなった。実際雪子ルート以外では賢久と良い雰囲気ですし、あのクロスビジョンを見せられた後で駆とくっつくよ!とか言われてもなぁ...。眼鏡キャラをヒロインとして見れないという個人的な嗜好もまぁ、あるんですけど。