猫忍キャラの設定とライターさんによる会話劇がマッチしていて面白い。ここまでニャンニャン♪と吹っ切れてくれると小恥ずかしい先入観も関係無くなってしまう。
猫耳作品を手軽に触ってみようという形でプレイ。キャラゲーと理解していたがヒロインの言葉使いやセリフ回し、役に成りきった演技に凄さを覚えつつも萌えを体現した様な流れに好感を覚えた。
会話劇の点でもキャラの個性を生かした流れが徹底されており、ポジティブ解釈とマイペースご飯のコンビが際立っていた。忍術もそれなりに使うファンタジー要素があるので戦いにも笑いにも転嫁できる良い設定。ロープラの短いシナリオだからか非常にテンポ良く無駄のない内容で、シリアス面も展開として伏線回収を同時に行うシーンの1部に過ぎない所が逆に良かった。急に真面目な流れへの変化は築かれた世界観を損なう可能性もあるため、安定に腰を据えた構成は可愛い猫忍との会話劇を楽しみたいというユーザー目線に合っていると思う。見えている表面が中身そのもの、直線的に可愛い楽しい面白いと思えれば作品を最後までプレイして後悔する方はいないだろう。
声優陣の安定した演技力も魅力。ヒロイン2人の方は主役としてあまり触れた事の無い方だったが今後は多少なりとも気にする位には好演。
萌え萌え作品はシナリオゲー好きから見たら偏見がある場合もあるかもしれないが(主観)、短い事も含めて機会があれば触って欲しいと思える作品だった。