「ワールドワイド」「ハードボイルド」で、従来のねこねこ作品とは一線を画したもの、というのがプレイ前の印象。でも・・・やっぱりねこねこらしい作品だった。
「高級諜報員」という存在、そしてそれに関わる独自の「ルール」のため、対決等も荒事が少なく淡々と進み、派手になり過ぎず、まさに「渋め」のエンターテイメント。
また、描いているのは、これまでねこねこが幾度も問いかけてきた「普通」という事。
そして、『銀色』『朱』のように映画的で1本道、それでいてどこか『みずいろ』『ラムネ』の匂いもする。
そんな訳で、「新しいものに挑戦した」とはいっても、何だかんだで集大成的な作品だと思えた。
だからこそ、タイトルにねこねこの代表曲ともいえる『Scarlett』を冠しているのはしっくりくる。
最後まで「らしさ」を失わず、自分のスタイルを貫いたねこねこソフトは、1番好きなブランド。
今までありがとう、そして・・・お疲れ様でした。