面白かった! なんというドラマ性なのだろうか。
いやー序章が発売されたときから欲しかったのですが
本編と一緒に遊びたかったので我慢してました。
そしてそれは正解だったようでこの終わり方で待ち続けるのは苦痛すぎますw
最初は学園祭がメインのように思えたのですが、
終えてみると後半からのほうが印象に残っています。
後半は重たい話が続くのですが個人的に鬱展開は苦手。
しかし嫌な鬱展開ではなく切ない、
感動といったようなさっぱりとした欝で尾を引くものではないと思います。
小木曽雪菜か冬馬かずさか…
きっとプレイした誰しもが一度は考えたであろう問題。
もう本当にどうすればいいんだ、という感じですよ。
本編で二人以外のキャラに逃避したくなる気持ちもあります。
でも今現在どちらが気になるかと問われれば冬馬かずさなのですよ。
私は身近にいる人間よりも今どうしてるかわからない人間のほうが
不安からか気になってしまうのです。
だってかづさがカワイソウでね…
ずっと我慢し続けるいい子なんですよ、まぁ最終的には我慢できませんでしたが。
しかし先のない?かずさなので許してあげて欲しい…というわけにはいかないのかな~。
やっぱ雪菜の気持ちを考えるとね。
無粋かもしれませんが雪菜からみたらとんでもない寝取られですよ、
体だけじゃなく気持ちまで…
行為中に鳴り響く携帯が痛々しかったなぁ。
やっぱ主人公の行動がよくなかったね。
雪菜の告白を受け入れてしまうからドロドロしちゃったんだよ。
最初からかずさが気になっていたのなら諦めず雪菜に逃避するべきではなかった…
かずさにも言われてたじゃないですか、安心安定安全でしたっけ?
正直微妙に間違ってると思いますがそういうことです。
最初からかづさは無理だと決めつけて未来のあるほうを選択する、
かと思いきや冬馬かづさの気持ちも自分にむいていたと知ったとたん
その気持ちは爆発してしまいます。
若さが暴走してますよーw
まぁ世間ではこういうのを最低主人公というのかもしれませんが
私は嫌いじゃありません。
とても人間らしいですよ。
そして雪菜も主人公とどうしても恋人関係になりたかったわけじゃなく、
主人公とかずさが付き合ってしまうのが不安だったらしい。
自分だけ一人になるんじゃないかと…
三人一緒にいるための行動がかづさを孤独にしてしまうという皮肉な結果に…
主人公がかずさにキスするシーンでぶたれるのですが
私はあれを雪菜に対する気持ちからだと思っていたんですよね。
しかしそれは主人公がキスになれているという嫉妬からくるものだったのです。
あの時のかずさは可愛くもあり可哀想でもあり切なかったですね。
かづさの本音の部分では泣きました。
意外とかずさはまわりのために自分の気持ちを押し殺すタイプかと思いましたが、
素直に行動するところもあり賞賛できます。
素直というよりは気持ちを抑えきれなかったというほうが正しいのでしょうが。
他のサブキャラも魅力的でしたよ!
武也とか女にだらしないくせに
やたらと過去に何かありましたよ的な意味深な発言をするしw
女にだらしないくせに主人公に女性関係について忠告してみたりするし、彼は謎です。
やっぱり丸戸さんは凄いや。
テキストも読みやすいし伏線が丁寧。
描写も細かく徐々に距離が縮まっていくのも感じ取れました。
正直シナリオそのものはよくあるものだと思うんですよ。
しかしそのありきたりの展開をここまで面白くできるのは丸戸さんだからこそですね。
王道の申し子ですよ。
この作品で面白かったのは主人公が好きだったのはかずさという前提です。
まわりからみれば雪菜とお似合いでくっつくんだろうなぁ、
という感じなのかもしれませんが、
主人公はずっとかずさが好きだった。
しかしかずさのような女性が自分のことを好きになるはずもないというところから
雪菜の告白を受け入れます。
雪菜も主人公のことが好きというよりは過去の出来事からまた一人になるのが怖くて、
主人公とかずさがくっつかないように先手をうったという感じ、
それが彼女の罪になります。
ドロドロしてるけどそこまで見苦しいものじゃないし面白かったですよ。
たまにこのような作品がでてくるからエロゲはやめられません。