【全√クリア】【ネタバレ有り】プリマステラに通ずる面白さがある、個別もしっかり作り込んでいて非常に面白かった、こんな作品を作れるスタッフが抜けてしまった、かぐやが非常に心配になるな。
グラフィックの美しさ、ヒロインの可愛さ、そう言った見た目の部分だけでは無く、細かい部分まで丁寧に
作られている非常に良く出来た作品だと思う。
まず、最初に非常に上手いなと感心したのは、円の初期設定。
これは、このゲームを購入しようとしている層には非常に受けが良いと思う。
嫌みでなく(コレ重要)、指導してきた教え子が自分を慕って転校までして付いてきてくれた。
って、この類のジャンルを好む人には最高のワクワクな展開じゃないでしょうか。
まあ、逆にこの設定にて構築された円の印象が強すぎて、彼女以外を選ぶ事が非常に苦痛になるわけですが・・・。
かぐやの名作『プリマステラ』に雰囲気が良く似ていて、あの作品に高評価を出していた人には、多分
当たりな作品じゃないかと思います。
以下、個別感想【円→兎→ゆかり→アンナ→香津美の順でクリア】
■寺島 円ルート
いや、本気で可愛い。オレの嫁認定ですw
こんな子に好意を寄せられたら、そりゃあグラっと来ちゃいますよね。
個別√の尺は短かったような気がしないではないですが、内容的には満足でした。
ちょっと勿体無かったのは、円の行動がクローズアップされてすぎていて、せっかく祭りを起こす
理由付けになった部員達に技術向上と一緒に精神も鍛えてやりたいと言ってた部分が描かれ無かったのが
残念でした。
例え、ほんの数シーンでもいいので弓道部員の祭りへの練習風景とか、指導風景とかそういうのも
描いて欲しかったですね。
エピローグもそれなりによく纏まっており、きちんと韻を味わえる感じで良かったです。
個人的には妊娠してたりしてくれてると非常に嬉しかったんですがね・・・そこだけ残念。
■白戸 兎ルート
個人的には苦手意識の強い、ピンクヘッド<元気系>です。
正直言って最初の誘惑のイベントですが、強引すぎな感じがして、ちょっと引きました。
ただ、兎の性格付けが本当に絶妙でだったおかげで、序盤の失点も何のをその最終的にはかなり好きな
ヒロインになりました。
テニス部への指導もその指導内容が天才ともてはやされる人間の指導として適当かどうかは別として
そういった風景が少しとはいえ、きちんと描かれていたのも満足でした。
残念だったのはエピローグでの兎の主人公の呼び方が呼び捨てになっていたことでしょうか。
あれはあれで悪くは無いとは思いますが、個別での彼女を見ていた感じでは、やはり”達哉さん”が
個人的にはしっくりくる気がします。
■新庄 ゆかりルート
新体操という男には無いスポーツを万能選手達哉がどのように指導するのか、実に楽しみだったのですが
Hをすることが指導・・・とか、正直ガッカリ感が強くやる気が減衰。
思ったよりも、ゆかりは可愛かったのですが、シナリオに魅力が薄く、勿体ない感じでした。
■アンナ・ベルモントルート
第一印象が、良く出てくる外人金髪お馬鹿系と思っていましたが、生まれが日本で英語も話せないとか
外人っぽく?無く描かれていたのが、個人的には非常に良かった。
いかにも・・・な金髪外人ヒロイン(ままらぶのクリスみたいな感じ)じゃなくて本当に良かったと思います。
シナリオは賛否あるでしょうね。
個人的にはちょっと好きでは無い展開でした。
専門職じゃないから仕方ないのかもしれませんが達哉ではなく、メイン部員の指導を顧問がすると言うのも、
元々の達哉争奪戦の意図から外れてしまっています。
やはり、プレイヤーの分身たる達哉の指導で部のレベルが上がるという結果になるべきだったと思います。
そして、結果として上手い人に合わせて能力の底上げをしたのではなく、下手な人に合わせて妥協した、
という結果が更にこのシナリオをつまらなくしてしまってる気がします。
エピローグ自体は予想の範囲内でそこそこ纏まってはいましたけどね。
■篠原 香津美ルート
正直、好きなタイプのヒロインだけど、苦手というか何とも訳の分からないヒロインでした。
今まで見ないタイプのヒロインですよね、彼女。
あのやり方で、何故水泳部が強くなったのかイマイチ私には分からないので、シナリオ的には
フラストレーションがたまりはしますが、香津美が何故あんなことをしでかしたのか、はきちんと
納得がいく説明があったので個人的には満足でした。
エピローグも悪くは無く、良いシナリオだったと思います。
※円が不憫でしたが・・・
■総 括
アストロノーツ、恐ろしい子!
まさにそんな感じです。
設立して間もなく、三作連続のリリース。
そして、その三作が全て一定以上の評価を得るというのは中々、昨今のこの業界では無かったように
思います。
ただ、全二作をまだ未プレイ(積んでます)ので、本作だけで言えば、このハイペース販売が原因なのか、
個別√の尺が短く感じます。
個別のシナリオ自体は、どのシナリオも無難な作りですが、短いながらもそこそこ出来ており
満足感は高いんじゃないでしょうか。
また、香津美と円の描き方が個人的には、非常に良かったです。
香津美は一歩描き方を間違えたら、地雷なヒロインになりかねないのですが、実に上手く
描かれていて、彼女の魅力を上手く出す事と同時に、本作をより魅力ある作品にすることに成功
してるんじゃ無いかと思います。
円については完全に設定勝ちですね。
今後もアストロノーツの作品は買おうと思わせる作品でした。