【一応全√クリア】実妹ルートは素直に面白かったと言えるが、義妹「茜音」は要注意。M属性持ちでも心を壊されかねない程の不快感を与えてくれるまさに「魂砕き」なルートになっている。
前作が自分には合わなかったので今作を買うかどうか迷っていましたが、予約してしまっていたので
結局は購入してしまいました。
「絶対★妹至上主義」の感想にも書きましたがM属性を私は持っておりません。
持ってないとこのゲームはきっとプロローグで挫折することになると思います。
何故、ここまでバカにされて家を出ないんだ?
身内に人間としてすら扱ってもらえない、こんな場所にいる必要があるのか?
「お嫁さん候補があらわれた」でも大概ブチ切れましたが本作の不愉快さは軽くそれすらぶっちぎります。
やっていてストレスがかなり溜まりました。
個別に入ると不快な表現が無くなるので、多少はマシになったので作品そのものはGiveupしないで済みましたが・・・。
※茜音√除く。
さて、今作は大きく分けて3つに別れると思います。
1:瑞、奏(仮称:実妹ラブラブルート)
2:綺(仮称:病みルート)
3:茜音(仮称:義妹不快ルート)
実妹のルート1はプロローグの不快な部分さえ、越えればM属性がなくても楽しめます。
寧ろ、かなり出来はいい妹ゲーと思います。
ルート2は、ヤンデレ気味な妹を許容出来るなら楽しめるかと思います(私はダメでしたが)
そして問題は、このルート3・・・といっても茜音√の事ですが、この√は属性持ちじゃない方には要注意です。
プロローグの不快度を大きく越えるあり得ない展開でM属性持ちでも相当の方でなければ耐えられないと
思います。というかこれ書いたライター、一度死んだ方がいい ※この√が楽しめた方、ごめんなさい。
以下、個別感想(ネタバレ有り、要注意)
■瑞√
「物語」としてみた時は全√中で一番面白かった。
兄への暴挙についてもきちんとした理由が提示されており、プロローグでの不快な気分を許す事も出来ました。
なにげに瑞が非常に可愛くエロイのも良かった。
ただ、エンディングが良くない。
BADは他の姉妹と余り変わらないけど、ハッピーの方が茜音√よりも悪い。
エンディングの尺も異様に短いし。
最後のHの雰囲気が非常に良かっただけに、そこから繋がるエンディングがあれでは勿体なく思います。
武闘家としての結末は欲しいなあと思わないでは無いですが、それよりもイチャイチャしたラストを
見たかったなあ。
本編であれだけ「これで、妊娠した」とか兄妹の禁断の恋に対する未来について心配していたのに、それらが全く
描かれていないのは残念だったし拍子抜けでした。
良いヒロイン、良いシナリオだっただけに本当に勿体無いな、と思います。
■綺√
優しくて家族のお母さん代わりだった綺。
開始直後からストーカー気質の部分があるなあ、と思っていましたが、予想に違わず病みましたね。
展開は少々強引な部分もありましたが、まあ理解出来る内容でした。
BADエンドは病んでる人間が相手なので凄惨な物になってしまっていました。
”ゆかな”の存在は確認出来ましたが、他の姉妹はどこにいったのでしょうか?
ちょっと気になります。
ハッピーの方は可もなく不可も無くという所ですかね。
エンディングで子供が生まれていましたし、綺は指輪をしてました。
実妹ですので”結婚”は出来ないでしょうが、子供の親権とかどうしたんでしょうね。
なんか色々と不明瞭な点が残りモヤモヤするルートだったと思います。
■奏√
プロローグ時の脅迫が続くのかと思いきや、その傾向は薄くシナリオは進みます。
脅迫され続けてたら多分、プレイを放棄したと思いますがそんな事はなく正直ほっとしました。
”犬を育てる”という具体的かつ説得力のあるイベントを配置することで奏自身の成長をはっきりと
プレイヤーに認識されることが出来たのは、非常に上手い構成だったと思います。
奏自身も拓馬に対して素直な好意をぶつけてくるようになり、最初は裏があるんじゃ?と思いながらも
その好意が本物と分かってくると不思議と奏に対して怒りが無くなってきて代わりに純然たる好意が
沸いてくるのが不思議でした。
エンディングでの意外な展開も素直に受け入れることが出来ましたし、妹話としては実に良いシナリオ
だったんじゃないでしょうか。
BADはちょっと鬱くさい感じですが茜音・綺ルートのBADと違い、普通?のBADでした。
■茜音√(かなり過激な事を書いています。読むと不快になる恐れがあります。先を読む方は承知の上でお読み下さい)
ダメ、本気でこのルートだけはGiveUp。
ここまで非人道的扱いを受けたら俺なら我慢出来ない、手も出るだろう。
一瞬、コイツ殺して自分も死んだらいい、と思うほど殺意も覚えた。
「妹に手をあげるような酷い兄では無いよね」と言いつつ、兄に対し非人道的扱い。
酷いの意味を理解してからしゃべれ。
ここまで、テキストを読むのが苦痛で苦痛で溜まらなかったのは初めてで、シナリオの前半部分をほぼスキップで終わらせました。
特にBADENDはあり得ないほど、酷いです。
誰のせいでああなった?
無論、茜音が一番の原因だけど、ゆかなを含め、お前ら妹全員のせいだよ。
あそこまで主人公を追いつめ、追い込んだ張本人達がその結果を見て蔑んだ目で見るとかあり得ない。
冗談やイタズラでは済まされない事をした、という自覚が全くない。
※自覚が無いから出来たんだろうけど。
一方、通常のENDでは、茜音の生い立ち・境遇が判明し、ハッピーエンドに向かって進んでいきます。
しかし、正直言ってそれまでの経緯がどうしても忘れられず、茶番にしか見えませんでした。
”死”というのは物理的な結果だけが、死ではないと私は思います。
精神的な物、例えば植物人間化しても、息はしてるけど決して生きていると言えない状態でしょう。
茜音は長年一緒に暮らしてきた兄の精神を壊そうとしました。
BADでは実際に壊れてしまっています。
茜音が行ってきた行為は「殺人」と大差ない事だと私は思います。
そんな茜音がハッピーな結末を迎えるのは正直納得がいきませんでした。
個人的にはあのまま崖から飛び降りてしまえば良かったのに、と本気で思います。
■ゆかな(4姉妹のエンディング後にタイトル画面にEXTRAで登場)
何というか勿体ない。
シナリオ自体、結構いいのに余りにも短すぎて消化不良。
実質プレイ時間は10分~15分ほど。
あの後にエピローグを入れるだけでも大分印象は変わったと思うだけに本当に勿体ないと思う。
瑞と奏が可愛かったので、それで満足してたのでゆかなには期待していなかったけど、このシナリオの
おかげですごく魅力的に見えた。
なんか、おまけで終わらせるのは本当に勿体ないな。
■ハーレム(4姉妹のエンディング後にタイトル画面にEXTRAで登場)
ゆかなを含めた5人全員との生活。
これもゆかな√同様、実質プレイ時間は10分~15分ほど。
ゆかな√と違いストーリー性は全く無し。
まあ、まさしくオマケですね。
■総 括
妹ゲーとしてみたら、前作「絶対★妹至上主義」よりも私は好きです。
ただ、前述したように茜音√の内容が余りに私の嗜好に合わない為、素直に面白かったと言いづらい
作品になってしまいました。
「妹にいじられる」=好きな子にちょっかいをかけて気を引く、だと私は思っています。
茜音√のような人を馬鹿にし、蔑む事と好きだからちょっかいを掛けたくなる気持ちは同義ではありません。
大好きなお兄ちゃんの気を引きたいから、罵倒する、ちょっかいを掛ける、これなら良く理解出来るのです。
人としての尊厳を奪い、非人道的扱いをする。そのうえで実は「好きだったの」と言われても
その人を好きになることなど出来ません(そういう性癖が有る方は別です)
”ゲームだから”大げさに表現をしてるのは理解出来るのですが、ゲーム(娯楽)だからこそ
許せない部分があると思うのです。
娯楽でストレスを感じるなんて、あってはならないと思うのです。
最後まで読まれた方、お礼を申し上げると共に読んで不快に思われた方がもしお見えになりましたらお詫び致します。
お目汚し、すみませんでした。