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sayuraさんのひのまるっの長文感想

ユーザー
sayura
ゲーム
ひのまるっ
ブランド
WHEEL
得点
82
参照数
3389

一言コメント

【全√クリア】【感想追記】前作で良かった所を若干劣化させ、悪かった所を良くし、無難に落ち着いた作品。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

■メーカー、ロットアップしたようです■

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※感想を見直したら、ハーレムクリア前に書いた草稿をアップしてたことに気付き、あわてて
ハーレム部分を追記しました。
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前作「~パンツを見せること、それが…~大宇宙の誇り」はその名前の通り、とにかくノリ重視の
はっちゃけた感のあるドタバタコメディでした。

本作「ひのまるっ!」も登場人物のプロフィールから、そういったコメディタッチな展開を予測
出来る物でした。

しかし、(個人的にはその方が好きなのですが)ノリの部分でどうにも前回ほどのはっちゃけ感が無く
意図的に押さえているのかもしれませんが、全般的に「凡庸」と言うのがふさわしい話になって
しまっています。

ただ、前回の「パンツry」ではさんざん叩きましたが、エンディングが唐突に来る、というのは
本作では回避しているので、そこは好印象。

ちゃんと作れるんじゃん。と、妙に的はずれな感心を持ったり・・・(注:作ってあって当たり前です)
※それでも他の作品群と比べてあっさり目ではありますが・・・。

ただ、登場人物の性格付けが上手くバランスが取れてるのか取れてないのか微妙に判断に迷う所で
一歩間違えると「うざキャラ」になってしまうヒロインが数人いるのが若干気になりました。
まあ、コメディなのでくせがあるのは仕方ないのでしょうけど・・・。

好みとしては

町子→日乃→奏→雪那→晴菜


以下、個別感想(若干ネタバレ含む)





■日乃

オールラウンドタイプのメインヒロイン。

シナリオの節目節目で都合良く話をとりまとめる”謎が多いミステリアス系”のお嬢様。
作品名に冠されているだけあって色々と出番多いです。

正直言ってつきあい始めてからのギャップが一番、大きく若干ガッカリ目。

「ミステリアス」→「普通の女の子」になってしまう感じがひどく日乃と言うキャラの
魅力を引き出すことが出来なかったなあ、と残念に思いました。

個人的には町子√の日乃の方が個別よりも好みだった。

野球の試合で普段どんなことがあっても「走らない」彼女が修平の為に全力疾走し、アウトになった
時に見せた心底悔しそうな顔。

あの日乃が個別√で表現されなかったのが本当に残念。

シナリオはちょっと無難すぎな感じ。


※あのソフトパンクのユニフォーム姿、、、無茶可愛いですよねw
※唯一、エンディングが2パターンあるのは流石メインヒロイン。


■奏

個人的には一番、イライラした話。
ヒロイン的にはかなり好きなキャラだが、作中の彼女の扱いが色々と気に入らない。

個別シナリオ部分ではアイドルを継続するか、否かの決断の部分が非常に不満。

”巻き込まれて””無理矢理”アイドルを始めたのにアイドルの仕事が楽しいとか
いきなり言われても正直、強引すぎかと思います。

個別√以外では彼女はあっさりとアイドルを捨て去ります。
「修平>アイドル」の図式がしっかりと描かれているのでその部分は好感がかなり持てる。

しかし、個別√での奏は「修平>アイドル」と口では言っていますが、そのように見えません。
前述の通り、”巻き込まれて無理矢理”なったアイドルという立場が修平の重みとイコールに
なるのが私には理解出来なかったのです。

アイドルが楽しいと言わせるなら、その心境の変化をきちんと説明するイベントを挟む必要が
合ったかと思います。

ライターの人が伝えたいことは分からないでも無いのですが、私の好みの展開ではありませんでした。
非常に残念。

※ラストコンサートの結末は別会社の作品ですがプリマステラの雅の引退会見のような
展開の方が良かったと個人的には思います。


■晴菜

正直、一番好きじゃないタイプ。
けものっ娘って好きじゃないんですよね。

また、性格もドタバタタイプは好きではないので個別はスキップで飛ばしちゃおうかと思ってました
・・・が、膣痙攣という非常に珍しい展開に思わず引き込まれ、ついつい最後まできちんと
読んでしまいましたw

苦手意識が働いた為、あまり好き、と言えない√ではありましたがエンディング後の展開、とか
一番、仕掛けを多く盛り込んだ√と言えるんじゃないでしょうか。

「けものっ娘」「ドタバタトラブルメーカー」というキーワードがストライクの方には良シナリオかも
しれませんね。


■雪那

OHPの人物紹介で「雪だるまを持ち歩く主人公の義妹」と謎な紹介のあった彼女。

まさか、あんな秘密があったとはw
正直、すげえなこの展開wと思いました。

ぷちヤンデレヒロインで個人的には結構好きなヒロインでした。
至る所に仕掛けてある伏線が一番、綺麗に回収されたヒロインだと思います。

まあ、最後のシーサーには笑わせてもらいましたがw

あんまり書きすぎるとこの子の場合は激しく大きなネタバレになるのでここまでにしときますw


■町子

一番、ジャストミートしたヒロイン。

町子可愛いよ、町子。

外見と性格が激しく桜吹雪の向日葵とだぶりますw

向日葵と似てると思いましたが作風のせいか、かなりライトな感じでむちゃくちゃ可愛いです。

修平への好意を認め、水泳勝負、野球勝負と進んでいくシナリオは結構熱く作中で一番の
見せ場だったような気がします。

ただ、シナリオに力を入れた結果だと思いますが他√よりも他のヒロインがやけにあっさりと
身を引くのが気にはなりました(日乃も勝負の後はかなりあっさり目に引きますし)

まあそれでも一番楽しめたシナリオで満足はしましたが。

※貧乳具合が非常に良かったw
※しかし、実家絡みの展開になるとばかり思っていましたが、違いましたね。






    -ここより大きなネタバレ有り-








■ハーレム(璃々)

まず、このルートのポジションは一般的に言われる”ファンディスク”に当たるかと。
本編で散々思わせぶりに名前だけ登場していた「リリー」が登場し、彼女を攻略(ハーレム絡みですが)
出来るのは非常に嬉しい誤算でした。

残念なのは、彼女の個別エンドが無いことか。

個人的に言えば町子と並ぶ、好みのヒロインでした。
日乃の親族というだけあって、微妙に黒い部分とかとても素敵ですw

もう少し尺があれば、本当に完璧だったと思います。




■テキストミス・・・。

日乃シナリオ、最後のHで「中出し」を選んでも、その後の会話は”いつも”「外出し」してる内容。
だったらそんな選択肢出させるな、と更にその後の2回戦で「外出し」を選んだら「中出し」を
してる会話になる。

※晴菜√の海での一枚絵も正直文章とかみ合ってないような気がしますけどね。
※多分、他にもあるとおもいます。



■総 括

前作と比べると、かなりユーザーが喜んでくれるだろう、と言うことを考えて作ってくれた
感じがし非常に好感触な感じです。

前作が非常に勿体ない作りだったため、購入時すべきか、かなり迷いましたが購入して
正解だったと思います。

繰り返し、プレイしようと思う作品では無いですがプレイ中は十分に楽しめました。

コメディ作品が好きな方は手にしてもいいと思いますよ。

※ひのまる指令の回数が少なかったのはちょい不満。
※ルルの巫女服姿の胸元がだらっとしてるのが非常に気になる。ちゃんとした服の絵を用意しようよ・・・。