【全√クリア】かなり長いです。物語も面白く、キャラが世界に生きている感じがして引き込まれます。
いやはや、長かった・・・。
読み応えのある物語でした。
肝心な部分がいくつか明らかになっていませんが、物語自体はなんとかうまく
まとまったんじゃないかと思います。
全ルートをクリアして思ったのは、自分の意志を不器用に貫き通した仲間達の物語。
だったんだなあ、と。
色々あった事柄は結局、暁人がやりたいことをやった結果の集合だったんだと。
例えば、主人公が暁人以外でなく別の第三者の視点だったら、きっと暁人達は
犯罪者以外の何者でなかったのでは無いでしょうか。
けど、それがこのコミュと言う物語では良かったんだと思います。
圧倒的なまでの自分のエゴを貫く姿勢。
エゴを貫くために秤にかかる代価。
主人公のエゴと書けば、なんか勝手そうな物なんだと思いますが普通の人間なら
誰しも思うような事を大人の事情であきらめるんじゃなく頑張って叶えようとする
姿勢が素晴らしいのだと思いました。
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生きると矛盾は、きっと同じ言葉だ。
生きれば傷つく。
痛みという境界は誰もが避ける。
だが、生きることは傷つくことだ。
俺たちは狭量だから。
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作中の抜粋ですが、まさにこの通りなのかな、と思います。
ただ、やっぱりエゴなので一部共感出来ない人も出るだろうと思います。
・紅緒の空気を読まない正義心。
・ロンド・ロンドの空気を読まない復讐心。
・コミュのメンバーの命を軽々しく天秤に乗せる暁人。
等々はイライラする要素かと。
アヤヤルートは正直要らなかったような気もしますが(寧ろ、夜子ルートつくれ、と)
かっこいい見せ場シーンもいくつもあり、最後まで楽しみ、浸れる作品だと思います。
■お気に入り
密、カゴメ、まゆまゆ、伊沢
-----------------------------------------------ここより以前の感想
取りあえず、紅緒√クリアしました。
どうやら最初は紅緒で固定のようです。
取りあえず固定の最初のシナリオという事で、大事な事は語られませんでした。
少女Aの目的、正体とか、「ころしや」の正体とか、ね
全√クリアで出てくる真実を楽しみにしたいな、と思います。
※真実なかったらどうしよう・・・w
ゲーム内の雰囲気は「遊戯王、闇のゲーム」って感じでしょうか。
少女Aが与える不思議な力により秩序の無くなってしまった、この世界を
平定しようとする王様に噛みつくお話。
紅緒シナリオは取りあえずこんな感じ。
プレレビューでも書いたのですが、ちょっと面白いなと思うのは、主人公は
自分の思うままに行動するのが、凄く新鮮でした。
思うがままという表現を書きましたが狂犬という意味ではありません。
割り切りというか決意というかという点においてです。
一般的に言われる「正義」に基づいた行動を主人公というのはする物だと思いますが
この物語は違います。
※人を殺しちゃいけません、とか傷つけてはいけませんとかそういう正義です。
実際の彼の言葉では無いのですが「この場合は殺す事が自分は正しいと思った、
だから殺すんだ」みたいな考え方を彼はします、自分の考えに対して凄く素直に
行動します。
過去にあった、事件のおかげで「人の死」に対してトラウマのおかげで、このような
考え方になってしまった彼なのですがこれが非常に自分には人間くさく見えて共感が
持てました。
結果として、彼はより危ない展開にどんどん進んでいき、命の危険をおかす事件に
巻き込まれたりするわけなのですが・・・
一般的な常識的「正義」を唱えるのは紅緒だけです。
紅緒はとにかく深く考えない。自分の思う正義に基づいて即行動な人間なので、希に
それがイライラとします。
その為にチームが全滅しうる自体になりかけたりもしました。
まだ、全クリアをしていないため、断言出来ませんが、その辺りに日野氏は
訴えたいメッセージを入れたのかもしれません。
全クリアしたら、再度アップする予定です。
-----------------------------------------------ここからプレレビュー
取りあえずの感想。
「俺たちはチームだ。
たとえ蜜月には届かない間柄でも。
利害の一致で結びつく。
運命共同体ならぬ生存共同体-----」
人気作「るい智」を途中挫折した自分がOHPのこの言葉を見たとき「るい智」が
頭をフラッシュバックしました。
運命共同体という響きがとてもるい智に似てるんですよね。
ライター:日野亘
ああ、日野さんか・・・。
これは自分には合わないな・・・。
と思っておりました。
しかし、何か心に引っかかる物があり、結局買ってしまいました。
共通シナリオ部分が終わり、これから各ルートに行く辺りだと思いますが
取りあえずの感想をアップします。
エンディングにたどり着かないと最終の評価は分かりませんが現時点では
なに、これ。すごい面白いんですけど?
って感じです。
なんか、言い回しは確かに日野さんのテキストなんですが、勢いというか
物語にすごく合っている感じがします。
キャラがいい感じに生命観に溢れているのが非常に好印象です。
また、むやみに正義をかざさない主人公達の行動、言動も非常にいい感じ。
メインヒロインであるカゴメの立ち位置がまた非常に絶妙。
運命共同体では無いカゴメの立ち位置がかってこういったドラマでは非常に
珍しい事だと思います。
感心したのはこれだけではありません。
一般人だった主人公達が、ある日強大な力を手に入れた・・・。
手に入れた力に戸惑うメンバーもいればそれを振りかざし己の力にする者もいる。
そして明かされる力と引換になる代償。
知らない間に「殺人」を置かしてしまった後の心の葛藤だったりが嫌みにならない
程度ではありますが簡潔に表現されていて、各キャラクターにシンクロ出来ます。
と、ある女の子が麻薬組織に狙われてしまう話があるのですが、コミュの一人が
アバターを使って報復にでます。
結果として組織は壊滅し、死者も出ました。
その際の主人公の反応が一般的な作品の主人公なら「死者が出るのは良くないよね」と
流れると思うのですが、本編の主人公は「自業自得」と一喝します。
こういう本音、がさらっと要所要所で出てくる所に自分は魅力を感じたようです。
得点は現時点の点数なので変動すると思いますが「力」のある作品に仕上がってる
のでエンディングがすごく楽しみです。