【ネタばれ有り】本編ありきのFDだからこそ、高評価。ヒロインのAFTERだけでなく、サブヒロインも攻略させてくれるのは純粋に嬉しかった。
中々良い、ファンディスクでした。
情報を一切見ずに購入しているので知らなかったのですが、メインヒロインとのアフターだけでは無く、
魅力的だったサブヒロイン達との恋愛まで描かれていたのは素直に嬉しく思います。
特に学園長(エルダ)が気になっていたので、それだけでかなり自分的には満足度が高かったです。
プレイ後に思いましたが、エルダに限った話ではありませんが、どのifルートも出来が凄く良くてあれだけで
終わってしまうのが残念でなりませんでした。
もう少し、尺を長めに取ってあればなあと残念に思います。
また、全体的な内容としては、特にアリシアファンには堪らない内容になっていると思います。
本編のアリシアシナリオのイメージ的は「夜明け前より瑠璃色な」のフィーナ√の様な多重シナリオ型?の
構成を取っていましたので、実に深くまで突っ込んだシナリオでした。
個人的に、こういう作り方は非常に好きで、エンディング後のヒロイン達の生活がどうなったか、が
私はすごく気になる方なんで、クリア後のエピローグって凄い好きなんです。
この作り方の場合、非常に尺の長いエピローグと取れない事も無く、またシナリオ自体に更に深みを
与えてくれる為、√を通しての満足感が非常に高くなると思っています。
アリシアの場合は本編で
・アリシア通常エンド
・トゥルーエンド(私的には内容は不満点もあったのですが・・・)
この2つで構成されていて、他のヒロインに比べても随分ボリュームがありました。
その上で、今作で更に
・After
・大樹After
の2つが用意されていていますので、アリシア√自体はかなりの完成度が高く満足度も得られると思います。
ただ、アナザー(サブヒロイン)とアリシアAfter(大樹含)は良く出来ていたと思うのですが、肝心のメインヒロイン
のAfterは総じてイマイチな出来だったと思います。
これは非常に残念でした。
以下、個別の感想(ネタバレ有り、ご注意を)
■アリシアAfter(大樹After)
前述していますが、とにかく作り込みが凄いです。
スタッフの溢れんばかりのアリシアへの愛を感じます。
大樹の力、魔法無力化の謎と存在意義が初めて明かされます。
ボガードが実にいい味を出します。
このルートに取り立てて言うことがありません。
是非、自分の目で見て欲しいです。
※「強すぎる回復は毒になる」と聞いて「マホイミ(´・ω・`)?」と思ったのは私だけでしょうか?
■小雪After
本編で一番好きだったヒロインです。
それ故に一番最後にクリアした・・・のですが、正直微妙で残念でした。
次元の移動という能力はある意味”なんでも有り”という事ですので表現方法が他のヒロインに
比べて範囲が広くなりすぎて彼女の魅力をイマイチ出し切れない形に収まってしまったように
感じます。
小雪が非常に魅力的なヒロインだっただけに残念です。
■セーラAfter
小雪同様、本編で凄く好きだったセーラ。
この子も最後の楽しみと言うことで小雪の前にクリアしました。
このシナリオも正直、イマイチでした。
セーラの魅力がイマイチ伝わらなかったというか、なんというか・・・。
エルダを絡ませたかったので、あのようなシナリオになったんだと思いますが、どうせなら
魔法学園建設中に二人で苦労している話とかを書いてもらった方が良かったんじゃないかと。
■優花After
掴み所の無いヒロイン、本編でも余り好きでは無いヒロインだったのでAfterでも
やっぱり感情移入は出来ませんでした。
優花ならでは、という展開でもありませんでしたし・・・ね。
ちょっと残念。
■レナ&ニナAfter
素直に面白かったです、レナとニナの大樹を想う真っ直ぐな気持ちが良く伝わってきました。
シナリオとしてはなんというか普通のドタバタ劇なんですが、レナとニナのおかげで
中だるみもせずに、ラストまでしっかりと楽しめました。
双子ヒロインというのは得てしてキャラ立てが難しくて、色物になりがちだと想うのですが
本編でもFDでもレナとニナはいい味を出していました。
どちらも”素直”な性格なのが良かったんでしょうね。
メインヒロイン枠では一番面白かった話だったと思います。
■エマAnother
実は期待していませんでしたが、意外な展開に驚き、かなりシナリオも楽しめました。
言われてみれば大樹はともかく、確かに”魔法が使えない”訳無いんですよね。
魔法の素養がある人間をピックアップして学園に集めているわけですから。
使えないじゃなくて、使う事を許されない、というのは余りに予想外な展開でしたので
その時点でシナリオに没頭し、あっという間に終わってしまった感じです。
尺の短さは残念に思いますが、物語の展開を考えたら適正な長さだったような気もします。
■ミレーヌAnother
「お姉ちゃん」展開と言うのは正直予想もしてませんでした。
このシナリオも意外性が有り、最後まで没頭出来ました。
小雪のキレ具合とミレーヌ先生のボケ具合がいい感じに絡み合って面白みのある内容に
なっていると思います。
地味な展開だとは思うんですが、いいシナリオだと思います。
■エルダAnother
シナリオ自体は起伏の無い、平坦な物だと思います、、、が、非常に面白かったです。
学園長という絶対的な肩書きとボガードに比類すると言われる魔法力を持った人物が
大樹という一介の学生(しかも娘の同級生)に傾倒する流れが実に自然に描かれていて
見ていて心地よかったです。
また、関係を持った後のエルダの大樹への接し方が非常にツボで、続きが見たい!と
思わせるに十分な内容でした。
■セシルAnother
セシルかわいいよ、セシル(*´ρ`*)
「怖くない、怖くない・・・」が可愛すぎますw
バンジージャンプはどうかと思いましたが、シナリオ的にはセシルの魅力を十分に引き出せてる
良シナリオだと思います。
なにげにエルダ、ボガードを絡ませている辺りもファン心理を理解していますよね。
■ハーレム
なんというか、強引ですw
アルベルトの”ほれ薬”がこんな風にシナリオに絡むとはw
元々、大樹の事が気になっているヒロイン達ばかりですので、あの結末は予想出来ますね。
小雪がとにかくいい感じでした。
■総 括
総じて良いファンディスクだと思います。
メインヒロインは本編ありきでシナリオを作らないといけない縛りがありますから、自由度が
少なく、余り魅力的な話に出来なかったような気がします。
対して、サブヒロインはキャラの性格、設定だけを守ればどんな話も作れたからだと思いますが
ヒロインそのものの魅力を引き出す良いエピソードを作れたような気がします。
何にせよ、本編で作り上げた世界観を上手くまとめてはいますので本編をやられた方はプレイ必須の
レベルの作品だと思います。